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神経発達障害者の包摂的なスポーツ活動環境の構築に向けた探索的検討

Research Project

Project/Area Number 23K10670
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 59020:Sports sciences-related
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

大嶽 真人  日本大学, 文理学部, 教授 (90338236)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 橋口 泰一  日本大学, 松戸歯学部, 准教授 (90434068)
伊佐野 龍司  日本大学, 文理学部, 准教授 (00734112)
Project Period (FY) 2023-04-01 – 2027-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Keywordsパラアスリート / 神経発達障害者 / スポーツ環境 / 半構造化インタビュー / アダプテッドスポーツ / パラスポーツ
Outline of Research at the Start

パラアスリートがトレーニングを行うにあたっては,障害特性に応じた人・場所・モノが必要となるため,現在手がけられている省庁からの医科学サポートや専門的な施設使用の支援は数値以上の効果がみられる.しかしながら,その恩恵は一部のメダル競技に限定されており,神経発達障害者スポーツにおいても同様である.そこで,本課題研究において,神経発達障害の競技場面に着目し,誰しもが自らの意思で実施可能な安心・安全なトレーニング環境と方策を目指す.包摂性のあるトレーニング環境を整備・実装・評価することで,しいてはパラスポーツのトレーニング環境モデルの構築,包摂的社会の実現に貢献することを目的としている.

Outline of Annual Research Achievements

パラ(障害者)アスリートがトレーニングを行う際には,障害特性に応じた人・場所・モノが必要とされるため,現在手がけられている省庁からの医科学サポートや専門的な施設の利用支援が限定的に取り扱われており,神経発達障害者スポーツが十分な支援を受けていないことが課題とされていた.その上で,本研究は,神経発達障害の競技場面に焦点を当て,誰もが自らの意思で実施可能な安心で安全なトレーニング環境と方策を目指している.今年度は,指導現場の総括的な役割を担う神経発達障害の競技団体の代表指導者2名(A氏・B氏)に対して質的調査を実施した。トレーニング環境を支える指導者の理念等を基幹的質問として定め,半構造化インタビューを実施した。その結果,対象者A氏は,若年層から高齢まで幅広い年代に指導を展開している背景があるため,スポーツを実施する際には人的なサポートが欠かせないが,特に若年層においては保護者による介入から一定程度距離を置いて取り組むことが安心な場所を拡張する上での重要な要素であり,ひいては安全につながることが語られた。また,支援についても複数の担当者が連携して行うことが,関係性を適切に構築する上で重要であることが語られた。これらは,スポーツ環境をマネジメントしていくための人的資源を構築する上で重要な示唆となる。一方,競技力の強化にも精通し,日本を代表する指導者であるB氏においては,自身以外のコーチがプレイヤーの言葉を引き出し,スタッフ間のコミュニケーションを促進する役割を果たしていることが開示された。その目的は,選手自身が持つ背景を理解し,安心して競技に臨める環境を作ることであり,障害の有無に関わらず,個々の立場や専門性を尊重し,意思疎通を重んじる理念に基づいていた。次年度は,これまでのインタビューデータについて詳細に分析を行うとともに,研究発表を通して社会に認知していく必要があろう。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

現在までに,トレーニング環境を支える指導者の理念等を抽出するための基幹的質問の項目を先行研究の概観を通じて作成した。また,これらの質問を用いて,自らスポーツクラブを立ち上げ, 神経発達障害を有する若年層から高齢まで幅広い年代に指導を実施する指導者に対して半構造インタビューを実施した。さらに,競技力の強化に競技力の強化にも精通し,日本を代表する指導者にも同様の調査を実施した。国内学会において,成果を発表することができた。調査対象者の拡大や考察視座の提供など,学会において国内研究者との情報交換や貴重な協議を行うことができた。一方,研究成果を国際パラリンピック委員会(IPC)主催のVISTA2024conferenceにて発表を予定していたが,投稿受理されたものの国際情勢不安(イスラエル・ガザ侵攻)に伴い,学会大会の開催が延期となり発表することができなかった。海外における学会発表の際に,欧州の研究者に対して現状をヒアリングすることも検討していたが,実施することができなかった。しかしながら,すでに欧州における取り組みについてヒアリング可能な調査者とのコンタクトに成功しているため,次年度に同調査を実施することが決定している。また,トレーニング環境については「測定項目の検証と予備的調査の検討」として,クラブと連携し,申請者らが所属する大学施設内において活動・調査を複数回実施した。なお,本研究はトレーニング環境を支える支援者にも着目しており,当該トレーニングを支える参加者にもインタビュー調査を実施した。この調査は国外学会に投稿受理され,2024年度に発表することが決定している。

Strategy for Future Research Activity

令和5年度は,本研究が調査対象としていた神経発達障害者のスポーツクラブの指導者,日本を代表する指導者に対して,基幹的質問事項を作成し,インタビューを実施することができた。また,トレーニング環境については「測定項目の検証と予備的調査の検討」として,クラブと連携し,申請者らが所属する大学施設内において活動・調査を複数回実施し,トレーニング環境を支える支援者にもインタビューを実施することができた。
令和6年度は,国内パラスポーツのトレーニング環境について対象者を拡張しながら継続調査を行う。また,令和5年度に調査した内容の国内外の学会において発表を行う。なお,トレーニング環境を支える指導者と支援者に関するインタビュー調査の結果は,EUCAPA2024 conferenceに投稿し,採択されている。発表後の議論を通じて考察内容を精査し,関連学会での論文投稿を目指す。また,欧州諸国を対象としスポーツ活動環境に関する実施調査を行う。すでに,欧州における取り組みについてヒアリング可能な調査者に対してヒアリングを実施すると共に,現地調査を行う予定である。 また,トレーニング環境については,令和5年度に実施した活動・調査に合わせて,チーム活動拠点に対するトレーニングの設備を整える。また,認知系や機器を用いたトレーニングの実施とその効果について測定及び評価を行う。しかしながら,トレーニングは運動の目的や対象者の特性などの多様な要因によって決定されるため,指導者や支援者と入念な協議を実施した上で決定し,実施する。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (12 results)

All 2024 2023

All Journal Article (5 results) (of which Peer Reviewed: 5 results,  Open Access: 5 results) Presentation (7 results)

  • [Journal Article] ゴール型ボールゲームにおける「ボールを持たないときの動き」の動感図式の呈示に関する実践的研究:サッカーを題材にして2024

    • Author(s)
      伊佐野龍司,坂本宗司,大嶽真人
    • Journal Title

      コーチング学研究

      Volume: 37

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  • [Journal Article] 学校・地域・大学との連携におけるスポーツクラブ運営の課題と可能性2023

    • Author(s)
      大嶽真人,橋口泰一,伊佐野龍司
    • Journal Title

      大学地域連携学研究

      Volume: 3 Pages: 12-16

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  • [Journal Article] 大学の野外教育におけるキャンプ場の施設設備の現状と地域連携のあり方について2023

    • Author(s)
      井川純一,伊佐野龍司,安住文子,重城哲
    • Journal Title

      大学地域連携学研究

      Volume: 3 Pages: 71-76

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  • [Journal Article] 大学と中学校の授業連携からみた投運動の観察評価の可能性2023

    • Author(s)
      菊池翔太,関慶太郎,井川純一,越澤亮,伊佐野龍司,青山清英
    • Journal Title

      大学地域連携学研究

      Volume: 3 Pages: 65-70

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      菅野慎太郎,橋口泰一,岡元明菜,丸茂芙樹
    • Journal Title

      日大口腔科学

      Volume: 50(2)

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  • [Presentation] パラスポーツコーチのコーチング理念の開示に向けた探索的研究-日本のトップパラスポーツコーチを対象にして-2024

    • Author(s)
      橋口泰一,大嶽真人,伊佐野龍司
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      伊佐野龍司,関慶太郎,土屋弥生,青山清英
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      安住文子,重城哲,井川純一,伊佐野龍司
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      大学地域連携学会第3回大会
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      菊池翔太,関慶太郎,井川純一,伊佐野龍司,青山清英
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      本道慎吾,伊佐野龍司,青山清英
    • Organizer
      日本体育・スポーツ・健康学会第73回大会
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    • Author(s)
      鈴木理,黒木恋,伊佐野龍司
    • Organizer
      日本体育科教育学会第28回大会
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  • [Presentation] スポーツ心理学はスポーツ指導者養成にどのように貢献できるか2023

    • Author(s)
      山田弥生子,山田 快,橋口泰一,渋倉崇行,近藤みどり
    • Organizer
      日本スポーツ心理学会第50回大会
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Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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