Project/Area Number |
23K10738
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59030:Physical education, and physical and health education-related
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
渡部 厚一 筑波大学, 体育系, 教授 (30447247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下山 寛之 筑波大学, 体育系, 助教 (80760652)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,210,000 (Direct Cost: ¥1,700,000、Indirect Cost: ¥510,000)
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Keywords | 小児肥満 / 呼吸機能 / 身体組成 / 息切れ / 運動 |
Outline of Research at the Start |
小児肥満は高率に成人肥満へ移行してメタボリックシンドロームのリスクとなるため、その予防は我が国の医療費削減や健康な生産年齢人口確保の視点から公衆衛生上の重要課題である。一方、運動は主要な肥満予防策となるが、肥満により運動時の息切れが生じやすいことが成人で示されている。 そこで、運動時の息切れに着目し、呼吸機能や体組成、運動習慣との関連性を肥満および運動習慣の有無で比較検討し、肥満に起因する運動時の息切れが、肥満小児の運動への苦手意識の一因となることを明らかにし、肥満小児の運動継続に最適な運動プログラム作成の一助となることを目的とするものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
小児肥満は世界的にも増加しているが、高率に成人肥満へ移行しメタボリックシンドロームのリスクとなる。肥満の予防や改善策として運動が有効であるが、運動の重要要素である呼吸について、成人では肥満が呼吸機能に悪影響を及ぼし運動時に息切れが生じやすいことが示されているため、肥満小児でも同様の可能性があるが、小児や若年肥満者での肥満と呼吸機能の関係性の報告はわずかで、肥満小児の呼吸機能と運動時の息切れの程度、運動習慣との関連性に言及した報告はなく一定の見解が得られていない。 そこで本研究では、特に運動時の息切れに着目し、呼吸機能や体組成、運動習慣との関連性について、肥満および運動習慣の有無で比較検討することにより、肥満に起因する運動時の息切れが肥満児の運動への苦手意識の一因となりうるかを明らかにし、肥満小児の運動継続に最適な運動プログラム検討の一助となることを目的としている。 そこで、研究を課題1(観察研究)「小児における肥満および身体組成が呼吸機能に及ぼす影響」と課題2(観察研究)「身体組成や運動習慣が運動に対する意識に及ぼす影響」に分けた。 課題1では、①定期的な運動習慣の無い肥満小児と②定期的な運動習慣のある肥満小児およびコントロール群として③非肥満小児の3群に分け、(1)基礎情報(年齢、既往歴、家族歴、運動習慣等)、(2)身体測定(身長、体重、腹囲、身体組成、血圧、握力等)、(3)呼吸機能検査(FVC,FEV1%,最大呼気・吸気圧、呼気一酸化窒素濃度等)の情報を収集し、比較検討することを予定していた。すでに①定期的な運動習慣のない肥満小児15名、②定期的な運動習慣のある肥満小児15名の情報を得ており、運動習慣と呼吸機能について検討を開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究課題1について、コントロール群として③非肥満小児の情報収集の他、①定期的な運動習慣の無い肥満小児、②定期的な運動習慣のある肥満小児についても、さらに調査対象者数を増やす必要があった。小児を対象として調査を行うため、協力機関の選定に時間を要したが、令和5年度中に協力機関を決定することが出来た。 また小児を対象とした呼吸機能検査実施に際し、スパイロメータに内蔵されている小児用のガイドを用いて練習を行う必要がある他、正確なデータを得るためには3回程度検査を繰り返し、安定した数値を取得する必要がある。既存のスパイロメータ一台では計測に時間を要し、測定時間や待機時間が長くなることが想定された。そこで複数の児童に並行して呼吸機能検査を実施することを可能にするため、当初予定していた携帯型身体組成計に替えて、スパイロメータの購入を検討したため、機材の準備に時間を要した。 以上より、進捗状況を(やや)遅れているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度中に、協力機関として栃木県内のスポーツクラブおよび小児科クリニックに協力を依頼し承諾を得たため、令和6年度中に身体計測、呼吸機能検査を実施する予定である。併せて課題2「身体組成や運動習慣が運動に対する意識に及ぼす影響」についても、調査用紙を用いて情報収集を行う予定である。以上により、運動習慣の有無および身体組成の違いが呼吸機能に及ぼす影響について検討するとともに、肥満小児の運動に対する意識について解析を行う。
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