Project/Area Number |
23K10785
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59030:Physical education, and physical and health education-related
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Research Institution | Kokushikan University |
Principal Investigator |
陳 洋明 国士舘大学, 体育学部, 講師 (70761047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滝沢 洋平 大阪体育大学, 体育学部, 講師 (40812326)
宮尾 夏姫 奈良教育大学, 保健体育講座, 准教授 (00715120)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | 投能力育成 / 投動作の観察的評価基準 / 投の運動 / 体つくり運動系 / 陸上運動系 / ボール運動系 / 領域横断的な視点 |
Outline of Research at the Start |
小学校体育科において、運動領域間を連携させた効果的な指導のあり方について検討する必要がある。本研究の目的は、体育科における投能力育成に向けて、児童が多様な投の魅力に触れることを可能とするカリキュラム・マネジメントモデルの開発及びその効果を実証することである。本目的の達成に向け、2点の研究課題に取り組む。 課題Ⅰ:小学校体育科における投に関する指導内容の整理 課題Ⅱ:課題Ⅰを踏まえ領域間の連携を踏まえた効果的な指導計画の効果検証 本研究は、課題Ⅰ・Ⅱを通して、豊かなスポーツライフの実現に資する運動領域間の連携を踏まえた体育科カリキュラム構成に関して新たな示唆を与えるものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
小学校体育科における投能力育成に向けて,投運動を取り扱う各領域における投能力獲得に関わる内容を整理したところ,各領域の連携を踏まえた効果的な指導計画について検討するためには,現状,児童がどの程度の投動作を習得できているか調査する必要があった.とりわけ,中学年段階は,陸上運動系領域では「投の運動」が導入され,ボール運動系領域では,ゴール型,ネット型,ベースボール型で内容が示される段階であり,投能力獲得に向けた投動作指導について精微に検討する必要があると考えた. 本研究では小学校中学年段階における投動作の習得状況を明らかにするとともに,投能力育成に向けた授業づくりへの示唆を得ることを目的とした.東京都内の小学校3年生~5年生、大阪府府内の小学校3年生~5年生,計323名を対象として,ソフトボール投げの記録測定及び動作撮影を実施した(中学年段階を終えた直後の動作の特徴を明らかにするために5年生も調査対象とした).撮影された映像を滝沢・近藤(2017)が作成した「投動作の観察的評価基準」を用いて評価し,ソフトボール投げの記録と各動作項目の得点との関係についても分析することとした. その結果,「投動作の観察的評価基準」において3段階(3点)に達していないのは,評価項目2「左腕」及び評価項目3「腕・肘・肩-直線の傾き」であった.また,遠投距離と投動作総得点の相関が高い(関連性が高い)といえるのは4年生であった.4年生で遠投距離と投動作(項目毎)において強い相関であったのは,項目1「構え方・踏み出し」,項目2であり,中程度の相関の中で「.600」を上回る相関であったのは,項目3,項目4「右腕(投げる直前)」であった.よって,小学校中学年児童の投能力育成に向けた授業づくりに向けて,項目2と3の動作(準備局面)を改善する指導を検討する必要があることを明らかにすることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
小学校体育科における投に関する指導内容を整理したところ,「加えて指導」となっている陸上運動系領域の「投の運動(遊び)」の学習を通して,どのような動きを身に付けて遠投能力を高めることを目指すのかを明確にする必要があった.本研究を通して,東京都及び大阪府の323名の児童の投動作を分析・評価することで,現在,児童がどのような投動作を3年生,4年生,5年生段階で身に付けているのかを明らかにすることができた.さらには,遠投距離に関係する投動作として,「ボールを投げる前(準備局面)」(投げる方向に対する体の向き,投げる方への足の踏み出し,投げ手反対腕の突き出しや体幹方向への引き戻し,投げ手腕を後方に引いた時の肘の伸展,準備局面での後傾姿勢)に着目して授業づくりをすることが重要であることを明らかにすることができた.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は,小学校4年生での実践を想定し,今年度の調査で得られた内容を基に教材づくり・指導方法の検証を重ね,小学校体育科授業において実証することが課題である.各運動領域(体つくり運動系領域,陸上運動系領域,ボール運動系領域)の単元構想の検討を行っていくが,とりわけ,カリキュラム・マネジメントの際,適切な投動作を身に付けて遠投能力を高めることを担う陸上運動系領域(投の運動)の単元構想にまずは取り組み,単元計画作成(教材・教具の配列含む)とその計画に基づく実験授業の実践を行い,その効果を検証していく.
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