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低栄養状態(たんぱく質制限)における筋機能と脳機能に及ぼすケト酸の生理作用

Research Project

Project/Area Number 23K10892
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
Research InstitutionAomori University of Health and Welfare

Principal Investigator

乗鞍 敏夫  青森県立保健大学, 健康科学部, 准教授 (40468111)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2024)
Budget Amount *help
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Keywordsアミノ酸 / ケト酸 / 筋芽細胞 / ケトン体 / ミトコンドリア / 分化 / メタボローム解析 / 低栄養状態 / C2C12 / PC12 / たんぱく質制限
Outline of Research at the Start

CKDの食事療法であるたんぱく質の摂取制限は、フレイルのリスクファクターであるが、高齢者においてこれらの合併症が高頻度でみられる。
ケト酸は、腎機能の低下によって体内に蓄積される尿毒素(窒素を含む)に代謝されず、すみやかに体内でアミノ酸と相互変換される。よって、ケト酸は、CKD患者のアミノ酸(たんぱく質)の供給源としての役割が期待されている。
本研究の目的は、低栄養状態(たんぱく質の摂取制限)の筋機能と脳機能に及ぼすケト酸の生理作用を明らかにし、CKDとフレイルの合併症の食事療法の確立に学術的な貢献をすることである。

Outline of Annual Research Achievements

本研究では、加齢や低栄養によって筋芽細胞の分化能が低下し、筋量・筋力の減少を特徴とするサルコペニアのリスクが高まるという、現代社会の重要な健康課題に着目した。高齢化が進む中、サルコペニアは要介護の主要因として注目されており、その予防や進行抑制には科学的根拠に基づく栄養介入が求められている。そこで本研究では、筋芽細胞の分化に対する特定栄養素の作用機序を明らかにすることを目的とし、ケトン体およびオキサロ酢酸に注目した。
従来の筋芽細胞培養では高濃度グルコース培地が一般的に用いられてきたが、これはin vivoの間質液に比べて著しく高糖であり、細胞の代謝や応答に影響を与える。そのため、栄養素の本来の機能を正確に評価するには限界があった。そこで本研究では、生理的グルコース濃度(約5.5 mM)に近い低糖条件で筋芽細胞の分化モデルを構築し、ケトン体およびオキサロ酢酸の作用を詳細に検討した。
その結果、両者を同時添加することで筋分化マーカー(Lmod2、Ckm)の発現が顕著に上昇し、筋芽細胞の分化が相乗的に促進されることが明らかとなった。さらに、オキサロ酢酸はミトコンドリアDNAコピー数およびクエン酸合成酵素の発現を増加させ、ミトコンドリア新生を促進し細胞内ATPを増加させることが示された。一方、ケトン体はPI3K/Akt/mTOR経路を活性化し、Aktリン酸化を通じて分化を促進した。
以上より、ケトン体とオキサロ酢酸は異なる経路を介して筋芽細胞の分化を促進し、相乗的な効果を示すことが明らかとなった。これは高糖条件下では得られなかった新たな知見であり、生理的条件に基づく培養系の有効性も示すものである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究は、オキサロ酢酸による筋芽細胞の分化促進作用のメカニズムを明らかにすることを目的として進めており、現時点の進捗は概ね計画通りに推移していると自己評価している。
これまでの検討により、オキサロ酢酸はクエン酸回路の活性化を介して筋芽細胞の分化を促進している可能性が示唆され、仮説の検証に向けて実験を重ねてきた。その過程で、ケトン体がオキサロ酢酸の作用を相乗的に高めることを明らかにした。この知見は、当初想定していなかった成果であり、今後の研究展開においても重要な意義を持つものと考えられる。
一方、筋芽細胞の分化を形態学的に評価する蛍光顕微鏡観察については、実験条件の検討を繰り返してきたものの、依然として最適条件の確立には至っていない。当該課題については、時間および予算を投入して取り組んできたが、引き続き条件の最適化を図る必要がある。
以上より、本研究はおおむね計画に沿って進展しており、得られた新規知見は研究目的の達成に資するのみならず、今後の展望にも示唆を与える成果であると考える。

Strategy for Future Research Activity

本研究において、ケトン体がオキサロ酢酸による筋芽細胞の分化促進作用を相乗的に高めることを明らかにした。この知見は当初想定していなかった成果であり、筋細胞における栄養素の協調的作用を示す新たな視点を提供するものである。今後は、この相乗的な作用の分子メカニズムを明らかにするため、トランスクリプトーム解析あるいはプロテオーム解析を用いた網羅的解析の導入を検討している。
加えて、メタボローム解析により筋細胞内における代謝経路の変化を包括的に把握し、オキサロ酢酸およびケトン体が筋細胞のエネルギー代謝やアミノ酸代謝に及ぼす影響を定量的に評価する。これらの解析により、代謝調節因子としてのケト酸の生理機能を明確化することを目指す。
最終的には、これらの知見を基盤とし、腎機能の低下に伴うサルコペニアの合併症を有する対象者に対して、新たな栄養介入の可能性を示す食事療法の提案につなげることを目標とする。基礎研究の成果を臨床応用へと展開させることで、加齢や慢性疾患に伴う筋量低下への対策に貢献することを目指して研究を推進していく。

Report

(2 results)
  • 2024 Research-status Report
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (5 results)

All 2025 2024 2023

All Journal Article (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 2 results) Presentation (3 results)

  • [Journal Article] Oxaloacetate and Ketone Bodies Synergistically Promote Myoblast Differentiation in L6 Cells2025

    • Author(s)
      Onuki Yuji、Nanashima Naoki、Sasaki Yutaro、Kojima-Yuasa Akiko、Norikura Toshio
    • Journal Title

      Molecules

      Volume: 30 Issue: 10 Pages: 2101-2101

    • DOI

      10.3390/molecules30102101

    • Related Report
      2024 Research-status Report
    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] Glyoxylic Acid, an α-Keto Acid Metabolite Derived from Glycine, Promotes Myogenesis in C2C12 Cells2023

    • Author(s)
      Norikura Toshio、Sasaki Yutaro、Kojima-Yuasa Akiko、Kon Atsushi
    • Journal Title

      Nutrients

      Volume: 15 Issue: 7 Pages: 1763-1763

    • DOI

      10.3390/nu15071763

    • Related Report
      2023 Research-status Report
    • Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
  • [Presentation] 筋分化におけるケト酸の生理作用2024

    • Author(s)
      乗鞍敏夫、小山萌花、小林幸来乃、福士果梨、小貫勇司
    • Organizer
      第71回日本栄養改善学会学術総会
    • Related Report
      2024 Research-status Report
  • [Presentation] 筋芽細胞の分化における ケトン体とオキサロ酢酸の生理作用2024

    • Author(s)
      小貫 勇司、福士 果梨 、小林 幸来乃 、小山 萌花 、乗鞍 敏夫
    • Organizer
      第71回日本栄養改善学会学術総会
    • Related Report
      2024 Research-status Report
  • [Presentation] ケトン体とオキサロ酢酸は筋細胞の分化および ミトコンドリアの生合成を相乗的に促進する2023

    • Author(s)
      小貫勇司、乗鞍敏夫
    • Organizer
      2023 年度青森県保健医療福祉研究発表会 日本ヒューマンケア科学学会第16 回学術集会 合同集会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

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Published: 2023-04-13   Modified: 2025-12-26  

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