Project/Area Number |
23K10901
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 59040:Nutrition science and health science-related
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
水上 健一 中部大学, 生命健康科学部, 准教授 (00736093)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 血流制限下運動 / 認知機能 / 脳由来神経栄養因子 / インスリン様成長因子 / フレイル / サルコペニア / 認知症 / 血流制限運動 |
Outline of Research at the Start |
世界的に認知症高齢者の増加は社会問題である.血流制限運動は,成長ホルモンの増大により運動器機能の向上に繋がることから,高齢者のロコモティブシンドローム関連疾患予防として高い有効性が示されている.その一方で,血流制限運動が認知機能に及ぼす効果については,研究報告が極めて限定的で仮説の検証はなされていない.本研究の目的は,①認知機能の改善・向上をもたらし得る一過性の血流制限運動の運動強度ならびにカフ圧等の至適条件を若年者および高齢者でそれぞれ探索・検討すること,①で得られた知見を元に②血流制限トレーニングが高齢者の認知機能および運動器機能に及ぼす効果を検討することである.
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Outline of Annual Research Achievements |
健康日本21 (第二次) から認知症予防の重要性が明記され、後期高齢者は従来のメタボリックシンドローム対策からフレイル対応 (サルコペニアや認知症の予防,食生活の改善といった包括的な対策) への円滑な移行が必要である。有酸素性運動は認知症予防となることが確定的であるがサルコペニア予防に対して有効であるとは言い難く,運動器機能と認知機能の両側面に対して有効な包括的なフレイル予防プログラムの基盤創出が必要である. 本年度は若年者を対象に,一過性の血流制限運動が認知機能および関連血中分子指標へ及ぼす影響を検証した.血流制限運動の優れた点は低強度でも十分に運動器機能を改善・向上させるところにある.血流制限運動と認知機能のエビデンスは非常に限定的であることから,まずは効果的な運動強度やカフ圧の条件設定の検討に着手した.複数の条件下で一過性の血流制限下運動は有酸素性運動と同様に認知機能 (実行機能) を向上させることが示されたが,関連血中分子指標を効果的に増加し得る条件設定を見いだすには至らなかった.したがって,運動強度やカフ圧等の条件について更なる検討が必要である.また,現時点での運動様式は有酸素性運動を基本としているが,プログラムを普及させる観点から鑑みると運動様式にバリエーションを持たせることが必要かもしれない. しかしながら,本年度で得られた結果は血流制限下運動が包括的なフレイル予防戦略として有効である可能性を示唆するものであった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
若年者を対象に,認知機能および関連血中分子指標に好影響を及ぼし得る運動強度・カフ圧を検討した.認知機能および関連血中分子指標のどちらにも効果的な条件を見いだすことが本年度の目標であったが,複数の条件設定で過性の認知機能向上が認められたものの,関連血中分子指標の増加を確認できるところまでは至らなかった.若年者を対象に条件設定を引き続き検討することが必要であるが,包括的なフレイル予防に繋がり得る知見を得たことは評価できる.
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Strategy for Future Research Activity |
一過性の血流制限下運動と認知機能の関連についての報告はほぼないため,運動負荷やカフ圧の条件設定をどうするか等,課題が残されている.引き続き若年者を対象として,認知機能および関連血中分子指標に好影響を及ぼし得る至適条件の探索を進め,条件設定が整った段階で高齢者を対象とした研究に切り替えることとする.
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