Project/Area Number |
23K10980
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 60010:Theory of informatics-related
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
松本 隆太郎 東京工業大学, 工学院, 教授 (10334517)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | 量子もつれ / 量子誤り訂正 / 量子インターネット / 量子エンタングルメント |
Outline of Research at the Start |
エンタングルメント補助量子誤り訂正符号を直接変換することにより、エンタングルメント純粋化プロトコルの中で未解明であった繁殖プロトコルを得られることを予備的研究で明らかにした。本課題ではこの直接変換法を用いて既知のEPPより優れた性能を有するプロトコルを明らかにする。 ・量子テレポーテーションを経由せずにEAQECCを直接EPPに変換する方法 ・得られたEPPの性能が等しくなるEAQECCに関する十分条件 ・その十分条件を用いて探索対象を削減した後の網羅的探索による優れたEPPを与えるEAQECCの特定
|
Outline of Annual Research Achievements |
ベネットらが1996年に提案したエンタングルメント蒸留プロトコルには、既に蒸留した量子もつれを用いるブリーディングプロトコルと、用いないハッシングプロトコルならびに再帰プロトコルがある。エンタングルメント蒸留プロトコルは量子インターネットの中核的要素技術で、その研究は来たるべき量子時代のために大事である。ブリーディングプロトコルは漸近的にはハッシングプロトコルを性能的に上回れないことが知られており今まであまり研究されていないが、予備的研究により漸近論ではない有限のリソースしか利用できない実用的な状況ではハッシングプロトコルを上回ることがあることがわかった。これらの予備的研究をきちんと整理し、情報理論とその応用シンポジウム(2023年12月)で口頭発表を行った。その後雑誌論文としてまとめるべくさらなる研究の発展に努めている。 2023年度の主要な成果はブリーディングプロトコルをエンタングルメント補助量子誤り訂正符号(EAQECC)から構成できることであった。したがって、EAQECCそのものの研究を行うことも本課題の進展に資する。スペインの海外研究協力者Carlos GalindoならびにFernando Hernandoと共同で、優れたEAQECCを構成する手法を提案し、2023年9月に雑誌論文として掲載した。こちらの成果は、エンタングルメント補助を用いない量子誤り訂正符号の構成法として有名なSteaneの拡大法をEAQECCに拡張したもので、それにより従来のEAQECCを上回る性能のEAQECCを具体的に提案することができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今までに知られているエンタングルメント蒸留プロトコルよりも優れたプロトコルを具体的に構成できたので、まずまずの進み具合だと考えた。
|
Strategy for Future Research Activity |
2023年度のブリーディングプロトコルの構成方法は、量子もつれを共有する二者(アリスとボブと呼ぶ)の間で一方向の古典通信を行うプロトコルしか検討する時間が無かった。一方、古典通信は双方向に行うほうが一方向に限定するよりも高い性能を有するプロトコルを構成できることが知られている。2024年度は双方向の古典通信を行うブリーディングプロトコルについて検討し、より高い性能を持つプロトコルを具体的に見つけることを目指す。
|