Project/Area Number |
23K10996
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 60020:Mathematical informatics-related
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
平石 邦彦 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (40251970)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 交通流 / ビッグデータ / イベント処理 / シミュレーション |
Outline of Research at the Start |
近年,様々な技術の発達により大規模な交通流データの取得が可能になってきた.ここで交通流データとは,2次元あるいは3次元の位置情報を含んだ時系列データのことである.本研究では交通流データから有用な知見を得ることを目的として,(1)解析目的に応じたデータからのイベント抽出方法,(2)イベント処理技術を用いたイベント列の解析方法,および,(3)イベント抽出により離散化された状態空間に対する時空間状況認識に関する研究を実施する.交通流RAWデータを解析目的に応じてイベント列化することで,データ量を大幅に圧縮することができ,さらに,プロセスマイニングなど様々なイベント処理技術を適用できるようになる.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、交通流データから有用な知見を得ることを目的として,(1)解析目的に応じたデータからのイベント抽出方法,(2)イベント処理技術を用いたイベント列の解析方法,および,(3)イベント抽出により離散化された状態空間に対する時空間状況認識に関する研究を実施する計画である.交通流データとしては,国土交通省航空局が公開している民間航空機の航跡データ(CARATSオープンデータ)を用いる.R5年度は,(1)および(2)の研究を開始した.具体的には,軌跡データから複数の種類のイベント(セクター間移動,高度上昇・下降,方向変更等)を抽出し,軌跡データをイベント列化する方法を開発した.データを解析目的に応じたイベント列に変換することで,データ量を大幅に削減することができ,その後の解析が容易になる.つぎに,イベント列から重要な経路を発見する方法として,バイオインフォマティクスの分野で開発されたマルチプルアラインメントを応用した「軌跡アラインメント」の手法を新たに考案した.軌跡アラインメントでは,文字の置換コストを実距離(回転楕円体上の距離)を元に算出する.この手法を適用することにより,イベント列の集合から共通に含まれる頻度の高いイベントパターンを発見することができる.手法をサンプルデータに適用し,イベント列から主要航空路が抽出できることを確認した.提案手法はPythonプログラムで実装したが,元データが巨大なため,処理を並列化して実行するように改良し,並列化の効果を確認した.特に,イベント抽出およびアラインメントの処理は,プロセス間の相互作用が発生しない完全な並列化が可能であり,並列化プロセス数倍の高速化を実現した.並列計算には,研究経費で購入したIntel Xeon w7-2495x(24コア)搭載のPCを使用した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
基本アイデアの考案,Pythonプログラムへの実装,実データを用いた評価,学会発表を1年間で実施できており,研究は順調に進んでいると判断できる.
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Strategy for Future Research Activity |
提案手法の評価は,サンプルデータを用いた定性的評価にとどまっている.今後は人工データを用いた定量的評価を実施する計画である.また,イベント抽出には複数のパラメータ設定が必要であり,パラメータ値の最適化についても考えていく予定である.研究項目(3)についても研究を開始する.
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