雑音付加によるソフトウェア信頼性予測方法の提案及びツール開発
Project/Area Number |
23K11050
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 60050:Software-related
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
肖 霄 東京都立大学, システムデザイン研究科, 准教授 (30707477)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | ソフトウェア信頼性 / ツール開発 / 機械学習 / ウェーブレット / 雑音のモデリング / 雑音付加 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的を達成するために,初年度では,雑音に関する情報を特定するとともに,確率分布の特徴量と雑音の分離を行う.二年目では,雑音の確率統計的性質を検証し,ニューラルネットワークによる予測を行う.最終年度では,ソフトウェア故障発生数データファイル (.csv) を入力とし,本研究の提案手法による評価尺度の評価結果ファイル (.xlsx) を出力とするソフトウェア開発プロジェクト管理支援ツールを開発する.研究者・技術者向けに CRAN の R パッケージとして公表する.また,一般ユーザ向けに,オンラインツールとしてウェブ上で公開する.さらに,本研究の成果の関連分野への応用可能性を検討する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,雑音付加によるソフトウェア信頼性予測方法の提案及びソフトウェア開発プロジェクト管理支援ツールの開発である.具体的には,ソフトウェア開発プロジェクトのテスト段階で得られる故障データから,確率法則に基づいたモデリングにより,確率分布の特徴量及び雑音に関する情報を分離し,それぞれについて機械学習を用いて予測を行う.雑音に関する情報を確率分布の特徴量に付加することでソフトウェア信頼性尺度を導出し,ソフトウェア故障の将来における振る舞いを予測する.また,提案方法を実装し,研究者・技術者向けにはRパッケージの形で,一般ユーザ向けにはオンライン利用可能な形で,ソフトウェア開発のプロジェクト管理における意思決定等に判断基準を提供するツールを開発する. 本研究の目的を達成するために,初年度では,(a)雑音に関する情報の特定と,(b)確率分布の特徴量と雑音の分離に焦点をあて進めてきた.具体的には,確率統計学分野及び応用工学分野の関連文献を調査し,データに含まれる雑音は,ウェーブレット係数を閾値法によって処理する際の差分か,それともデータと確率分布の特徴量の推定値の差分かを明らかにした.また,ソフトウェア故障発生数データを解析対象とし,ウェーブレット縮小推定(WSE)によってモデル推定を行い,その出力として確率分布の特徴量の推定値および雑音に関する情報を時系列として得た.WSEによる雑音抽出の可能性を明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度に得られる研究成果についてさらなる検証を行う必要があるが,2年度目以降に予定している取り組みを部分的に開始し,一定程度の研究成果が得られたことから,本研究課題の進捗情報は,おおむね順調に進展していると考える. 具体的には,2年度目に予定している雑音の性質の検証に必要不可欠と思われる,確率過程のシミュレーション方法に関する調査を行い,ソフトウェア信頼性評価のために工夫を加えたシミュレーション方法を提案した.一部の研究結果は査読付き論文として投稿済であり,2年度目の早い段階に採録される見込みである.また,最終年度に完成を目標としているツール開発を念頭におき,これまでのソフトウェア信頼性評価ツールについて調査を行った.その成果はElsevier社が出版する図書に収録され,2年度目に出版予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画とおり, (c)雑音の確率統計的性質の検証と,(d)ニューラルネットワークによる予測に焦点をあて進める予定である. 具体的には,WSEによって抽出された雑音に関する情報は閾値法に大きく影響されるため,論理的合理性の観点から優位にある閾値法と閾値の組み合わせを同定し,正規分布に従うかについて統計的検定を行うことにより,雑音が「正しく」抽出されたかを確認し,WSEによる雑音抽出の妥当性を明らかにする.また,確率分布の特徴量の推定値と雑音に関する情報のそれぞれにニューラルネットワークを適応し予測を行う.RNNを基本とし,長期記憶を持たせたLSTM-RNNや一部の情報に注意を向けさせるAttention-RNNなど,様々なアルゴリズムを候補に選ぶ.ニューラルネットワークの計算コストが高い点を念頭に,効率的な算出アルゴリズムを構築し,大規模数値実験を行うことにより,従来手法と比較した際の本研究の優位性を明らかにする.
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)