Project/Area Number |
23K11249
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 61040:Soft computing-related
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
藤本 憲市 香川大学, 創造工学部, 教授 (20300626)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪間 稔 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 教授 (20325294)
村井 礼 山口大学, 国際総合科学部, 准教授 (30279111)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 放射線強度分布推定 / 核種推定 / 線形逆問題 / 深層学習 / 放射線核種と強度分布の推定 |
Outline of Research at the Start |
放射性核種の半減期を考慮した効率的な除染計画を立案するためには,土壌内に残存する放射性核種とその強度分布の両方を推定できる可搬型放射能分布測定システムの開発が必要となる。放射性核種と強度分布の両方を推定する問題に対し,本研究では,実測した放射線エネルギースペクトルデータを融合させた放射線観測過程数理モデルを用いて放射性核種ごとの放射線エネルギースペクトルデータを生成し,そのデータを深層ニューラルネットワークに学習させることにより本推定問題の解決を目指す。更に,構築した深層ニューラルネットワークをエッジデバイスへ実装し,可搬型放射能分布測定システムの実用化についても研究する。
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Outline of Annual Research Achievements |
土壌内の放射性核種とその強度分布を両方推定できる可搬型放射能分布測定システムを開発するため,光子(放射線)飛跡計算ツールから得られる放射線観測過程数理モデルに実測した放射線エネルギースペクトルデータを同化させ,その数理モデルから生成される放射線エネルギースペクトルデータを精度よく学習できる深層ニューラルネットワークを構築することが本研究の目的である。 令和5年度は,内径5cm,外径12cm,高さ2.5cmのドーナツ型トレーを20個積層し,それら中央の空洞部分に棒状放射線センサーを配置した円柱形模擬実験場の3次元CADデータに基づいて,光子飛跡シミュレータ用設定プログラムを再作成した。その際,先行研究で構築したシミュレーション環境よりも高精度かつ高速なシミュレーションを可能とするため,3次元領域データを表現するための四面体メッシュ構造を改良したとともに,計算の効率性を向上させるための2段階計算法(ダンプ機能)も取り入れた。 光子飛跡計算ツールを用いた数値シミュレーション結果から,土壌の各層における放射線センサが,土壌内のある特定の層に埋め込まれた単一核種から放射する光子(放射線)を観測する数理モデルを構築することができる。このアイデアに基づいて,複数の核種が混在した土壌内で測定される放射線エネルギースペクトルから核種ごとの放射線強度分布を推定する問題を線形逆問題として定式化した。更に,トイプロブレムに対する予備実験をとおして,核種ごとの放射線強度分布が推定できることを実験的に検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
光子飛跡シミュレータ用の設定プログラムを改良し,高精度かつ高速な数値シミュレーションを可能とした。また,複数の核種が混在した土壌内で測定される放射線エネルギースペクトルから,核種ごとの放射線強度分布を推定する問題を線形逆問題として定式化した。更に,トイプロブレムに対する予備実験をとおして,核種ごとの放射線強度分布が推定できることを実験的に検証した。これらより,本研究はおおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
まずは,光子飛跡計算ツールを用いて,円柱形模擬実験場における放射線観測過程の数理モデルを構築する。次に,棒状放射能測定器を保有する研究協力者の下で放射能測定実験を行い,放射線観測過程数理モデルに融合させる。もし放射能測定実験の実施が困難となった場合は,光子飛跡シミュレーションデータと実測データとの融合に関する研究の順序を下げ,光子飛跡シミュレーションデータ拡張システム及び放射線強度分布推定用深層ニューラルネットワークの構築に関する研究を先行させる。
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