Project/Area Number |
23K11299
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 62010:Life, health and medical informatics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木立 尚孝 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (80415778)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 一細胞シーケンシング / バイオインフォマティクス / 確率微分方程式 / 機械学習 / トランスクリプトーム |
Outline of Research at the Start |
本研究では、ミトコンドリアなど細胞内小器官のゲノムの細胞内多様性 を利用し細胞分裂の系譜追跡を行う技術の確立を目指す。このためにミトコンドリア1塩基多型の細胞内アレル頻度の確率的変動を、集団遺伝学で用いられる拡散ライト・フィッシャーモデルで表現し、モデルパラメータを1細胞RNA-seqデータから推定する機械学習技術を開発する。本技術により細胞間の進化時間的距離の推定が可能となる。これを用いて一般の遺伝子発現量の時系列上の揺らぎを定量化し、生物の分化発生やがん進行機構の解明に貢献することを目指す。またミトコンドリア遺伝子の機能解明にも役立つことが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
様々な生物種・組織について1細胞RNA-seq実験が行われ膨大なデータが蓄積している。ただこのような1細胞データから、細胞状態の揺らぎと 制御の競争関係を明らかにするデータ解析手法はまだ発展途上である。そこで本研究では、ミトコンドリアなど細胞内小器官のゲノムの細胞内 多様性 を利用し細胞分裂の系譜追跡を行う技術の確立を目指す。このためにミトコンドリア1塩基多型の細胞内アレル頻度の確率的変動を、集 団遺伝学で用いられる拡散ライト・フィッシャーモデルで表現し、モデルパラメータを1細胞RNA-seqデータから推定する機械学習技術を開発 する。本技術により細胞間の進化時間的距離の推定が可能となる。これを用いて一般の遺伝子発現量の時系列上の揺らぎを定量化し、生物の分 化発生やがん進行機構の解明に貢献することを目指す。またミトコンドリア遺伝子の機能解明にも役立つことが期待される一年目は拡散ライト・フィッシャーモデルのパラメータ推定手法の確立を目指した。変分オートエンコーダの方法を用いてエビデンスと呼ばれる尤度の下限を最大化するアルゴリズムを実装した。次に真のライト・フィッシャーモデルから観測データを人工的に生成し、パラメータ推定をするアルゴリズムを適用した。その結果、推定されたパラメータ値は多くの場合、真のモデルパラメータ値とはずれていることがわかった。これは深層ニューラルネットワークを用いても真のモデルの条件付き確率分布を表現することは難しく、真の分布とのズレが推定パラメータのズレにつながっていることを示唆する。このため変分オートエンコーダの方法をやめて尤度関数を直接最適化する方法に今後は取り組む予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は変分オートエンコーダを用いた拡散過程のパラメータ推定を行うことを予定していたが、変分下限の最大化は、パラメータ推定の最適化に必ずしも繋がらないことが明らかになった。
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Strategy for Future Research Activity |
上記の問題のためパラメータ推定手法に変分オートエンコーダを用いるのをやめて、モデルの尤度を直接最大化する方法にの開発に取り組んでいいる。
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