Project/Area Number |
23K11309
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 62010:Life, health and medical informatics-related
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
神山 斉己 愛知県立大学, 情報科学部, 教授 (70233963)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 血管内皮機能 / 動脈硬化 / 血流動態モデル / 血流依存性血管拡張反応 / マルチスケールモデル / シミュレーション |
Outline of Research at the Start |
健康のバロメーターとして、血圧や心拍は家庭でも計測され、健康維持に役立っている。血管内皮機能も手軽に計測できれば、動脈硬化症の予防に有効と考えられる。これまでのシミュレーション研究により、血管系の数理モデルによる解析手法を使えば、脈波や血圧などの比較的容易に計測できるデータから、生体内で生じている細胞レベルの変化やそのメカニズムを抽出できる可能性が示唆された。本研究では、血管系のマルチスケールな数理モデルや機械学習等の情報科学的手法と生体計測を融合し、動脈硬化の兆しを簡便に早期発見する新しい手法の開発を行うものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
血管の機能低下は脳血管疾患をはじめ多くの疾患を引き起こし、生活に多大な影響を及ぼすことから、循環器系の健康を保ち、健康寿命を延ばす取り組みは、高齢化社会を迎える上でも重要といえる。こうした社会的背景から循環器系疾患の要因となる動脈硬化の早期診断は重要であり、動脈硬化をもたらす血管内皮細胞の機能低下を早期発見する手法の開発が求められている。健康のバロメーターとして、血圧や心拍は家庭でも計測され、健康維持に役立っている。血管内皮機能もこのように手軽に計測できれば、動脈硬化症の予防に有効と考えられる。これまでのシミュレーション研究により、血管系の数理モデルによる解析手法を使えば、脈波や血圧などの比較的容易に計測できるデータから、生体内で生じている細胞レベルの変化やそのメカニズムを抽出できる可能性が示されている。本研究では、血管系のマルチスケール数理モデルやデータ同化・機械学習等の情報科学的手法と生体計測を融合し、動脈硬化の兆しを簡便に早期発見する新しい手法の開発を目指すものである。 本年度は従来のマルチブランチ型血流動態モデルと手の末梢動脈の解剖学的特性を導入したセグメントを組み合わせたモデルを新たに構築した。しかし、このモデルでは血管を単純な弾性体として仮定しているため、血流に依存した血管壁の動的な特性変化を再現できないという問題点があった。そこで、連続血圧・血行動態測定装置から得られた指先の血圧波形を用い、データ同化手法によって、観測データから血管のヤング率推定を行う手法の開発を行った。その結果、推定されたヤング率は生理学的に妥当な範囲であることが確認された。すなわち、血流動態モデルの末梢部への拡張によって、容易に生体計測できる指尖脈波を用いて血管内皮機能を分析できる可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では血管内皮細胞、平滑筋細胞の生物物理・生理学的特性を反映させた数理モデルの開発を進めることにしている。当初の計画では、内皮細胞モデルの精密化と共に、内皮細胞から放出される一酸化窒素NOの計測系の構築を行うこととしていた。しかしながら、計測装置の導入計画が国際経済情勢の影響等を受け、遅延している。そこで、代替機器の調査・選定、実験計画の再検討を進める一方、内皮細胞モデルの精密化が一段落した後に開始することとしていた末梢血管系を含んだ全身モデル開発を先行するよう計画を一部修正した。このため、内皮細胞モデルの精密化が当初計画より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
細胞の数理モデルの精密化を行う。内皮細胞モデルについては、血流変化を機械的刺激として感知し生体信号に変換するメカノトランスダクション(力学的モデル)、細胞内の信号伝達(電気生理学的モデル)、一酸化窒素NOの発生(生理学的モデル)の過程について、実験結果や文献情報等に基づいたモデル化を引き続き行う。構築したモデルの妥当性の検証については、培養内皮細胞を用いた実験系において、NOアッセイ等の計測方法を用いた手法を検討する。平滑筋細胞については、内皮細胞に由来するNOが細胞内cGMP濃度を変化させる機構(生理学的モデル)、細胞内Caイオン濃度変化をはじめとする細胞内のイオン動態(電気生理学的モデル)、筋収縮の化学・力学特性(クロスブリッジモデル)、血管の力学的な変形(血管壁応力モデル)をモデル化する。 こうして構築した内皮細胞モデルと平滑筋細胞モデルを組み合わせ、血管セグメントのモデル化を行う。全身の動脈部位毎に、血管径、セグメント長などを適切に設定したパラメータを採用した各血管セグメントモデルを組み合わせ、血流動態の全身マルチブランチモデルを構築する。このモデルによって、ヒトから非侵襲計測できるFMD、血圧、脈波等のデータとの比較が可能になる。また、構築モデルを用いたFMD応答解析を行い、生体内のNO濃度変化を推定する。全身マルチブランチモデルのパラメータについては、計測融合シミュレーション、データ同化手法に基づいた調整を行い、モデル挙動の精密化を図る。
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