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Building a computational infrastructure for disclosing performance information of molecular dynamics software

Research Project

Project/Area Number 23K11328
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 62010:Life, health and medical informatics-related
Research InstitutionInstitute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

岩橋 千草 (小林千草)  国立研究開発法人理化学研究所, 計算科学研究センター, 技師 (30442528)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Keywords分子動力学法(MD) / 水溶性タンパク質 / 脂質二重膜 / 数値積分 / 浮動小数点精度 / 膜タンパク質 / 分子動力学法 / オープンソースソフトウェア / 性能評価
Outline of Research at the Start

生命科学分野において分子動力学(MD)法は、生体機能のメカニズムの解明や創薬計算など広く利用されている。数多くのMDソフトウェアが開発、普及しているが、研究者が最適なソフトウェアを選ぶことは困難である。本研究課題では、基本となるMD計算と研究で良く使用される計算手法に対して、速度性能と物理的性質の精度を併せて比較・検討できる計算基盤の構築を目的とする。

Outline of Annual Research Achievements

2023年度は、主に1.複数のMDソフトの速度性能の評価と2. 代表的な生体内分子システムで物理性質の比較を行った。
1に関しては、国内外で広く利用されているMDソフト(GENESIS, Gromacs, AMBER, OpenMM, NAMD)を選び、代表者が作成したCHARMM力場やAMBER力場のシミュレーションシステムを用いて速度性能の評価を行った。対象は水溶性タンパク質、膜タンパク質などそれぞれ約20,000原子から100万原子までの範囲の複数のシステムを用いた。計算機環境は理化学研究所の「富岳」、グラフィックボード(GPGPU)を持つワークステーション、分子科学研究所のスーパーコンピュータを用いた。その結果、1. MPI、OpenMPでのプロセス数や、コアの割り当て等の設定が単体MDやシミュレーションシステムのコピーであるレプリカを複数利用するサンプリング計算での速度性能に大きな影響を与えること。2. GPGPUを持つマシンでは、GPUとCPUのデータ転送を司るバスの性能に速度が大きく左右されることを示した。2に関しては、過去10年でMD手法や数値積分法の妥当性を議論する論文を調べ、水分子、脂質二重膜、水溶性タンパク質の3つの数万原子レベルのシステムから、確認すべき物理性能を選んだ。全てのシステムに共通する物理性能は、温度、密度(圧力に対応)となる。更に水分子に関しては動径分布関数を計算し、ピーク位置の確認を行った。脂質二重膜は分子辺りの面積 (area per lipid)、オーダーパラメータを、水溶性タンパク質では揺らぎを確認した。MD計算の浮動小数点計算の単精度・倍精度において計算を行い、GENESISにおいては大きな違いがないことを確認した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2023年度はまず国内外で広く利用されている複数のMDソフトと、これらのソフトウェアの比較を行うためのハードウェアの選定、準備を行った。まず大きなシステムやレプリカを複数利用するサンプリング計算などの大規模な並列計算機の環境としてスーパーコンピュータ「富岳」を選んだ。しかし、現在のMD計算はスーパーコンピュータだけでなく、GPGPUを搭載したワークステーションでの計算も広く使われている。そのため、既存のGPGPUを搭載した計算機や本予算で調達したワークステーションも併せて利用している。更に異なるCPUアーキテクチャー(AMD製EPYC)を持つ分子科学研究所のスーパーコンピュータの計算資源も利用開始した。それぞれのハードウェアにMDソフトの導入を行った。また、同時にそれぞれのソフトウェアの入力ファイルセットも作成を行い、速度性能の比較用のベンチマークセット、また物理性能を比較するためのシミュレーションシステムを複数用意し、計算を開始することができた。これは当該年度に計画していたものをほぼ達成している。

Strategy for Future Research Activity

2年目である2024年度は、前年度に引き続きMD計算条件が物理的性質の精度に与える影響について調査を進める。特にMDの時間刻みや分子拘束など数値積分に直接影響を与えるパラメータが温度や分子密度に与える影響を、複数のMDソフト(GENESIS, Gromacs, OpenMM,など)で比較する。水分子、脂質二重膜、水溶性タンパク質など前年度に作成したテストシステムに対して、100ns-200nsのMD計算を行いそれぞれの物理性質を計算する。更に、2レプリカ交換法、gREST法、string methodなどレプリカと呼ばれるシミュレーションシステムのコピーを複数利用して、システムを広くサンプリングする手法に対する調査を開始する。サンプリング手法、レプリカ数、温度範囲、また各レプリカの条件の交換頻度を変えた計算を行い、サンプリング空間の広さ、レプリカ毎の分布の重なり具合、レプリカ毎の交換率の比較を行い、入力パラメータとサンプリング効率の関係を調べる。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (2 results)

All 2023

All Presentation (2 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] Molecular dynamics (MD) simulations of structural changes in the E1P-E2P transition of SR-Ca2+-ATPase.2023

    • Author(s)
      Chigusa Kobayashi, Kenji Inaba, Yuji Sugita
    • Organizer
      第61回日本生物物理学会年会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
    • Invited
  • [Presentation] カルシムイオンポンプのE1P-E2Pステップの構造変化解析2023

    • Author(s)
      小林千草、稲葉謙次、杉田有治
    • Organizer
      第37回分子シミュレーション討論会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

URL: 

Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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