Project/Area Number |
23K11336
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 62020:Web informatics and service informatics-related
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Research Institution | Kushiro Public University of Economics |
Principal Investigator |
皆月 昭則 釧路公立大学, 経済学部, 教授 (90363712)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | CPR / 救命 / 胸骨圧迫 / シミュレーター / AI / ニューラルネットワーク / 機械学習 / 心肺蘇生法 / KINECT |
Outline of Research at the Start |
CPR訓練システムの開発実験で得られた姿勢と圧迫の関係の結果から,CPRの姿勢のカタを特定することで医療者だけでなく市民が試みる救急救命のパフォーマンスが従来よりも向上する可能性や,社会に与える好ましい影響(市民への救急救命講習の普及に弾みがつき早期の救急現場対応がスムーズになる可能性)がある.カタ(形)を特定するには,Azure Kinect DK を使用した訓練システムでCPRの姿勢・動作と正誤の圧迫データを取得し統計分析する.
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Outline of Annual Research Achievements |
【目的】心肺蘇生法(以下CPR) の正しい姿勢・動作については未解明な課題が多く,CPR訓練の指導方法においては画一的ではない。本研究では課題に対応するするためにCPR 訓練システムを開発して胸骨圧迫の姿勢・動作の解明のために実験分析した. 【方法】開発したCPR訓練システムはAzure Kinectセンサーカメラ機材を用いて,正面・側面の2方向からCPR訓練中における胸骨圧迫の身体の関節角度を取得した.また,胸骨圧迫時の圧迫と除圧が成立しているか,CPR訓練人形から発せられるクリッカー音(金属音)を音声認識処理した実装して計数処理して分析した.実験①はCPR の利き手の上下の変更の影響を分析した.実験②はCPR姿勢の7 か所の関節角度を取得して,圧迫時の適切な関節角度の閾値を導出した. 【結果】実験①の結果は利き手の上下の変更の影響についてCPR 訓練システムの姿勢総合点数と訓練前後の脈拍の増減値について,平均の差をウィルコクソンの符号付順位和検定をして有意差が得られた.実験②の結果は,正面センサーカメラから左肘(145.3°~159.8°),右肘(146.1°~161.4°),左肩(105.6°~113.7°),右肩(102.5°~110.4°),側面センサーカメラから胸部(168.7°~174.0°),臍部(167.8°~173.7°),臀部(99.0°~107.7°)の関節角度の閾値が得られた. 【考察・結論】実験①の利き手の上下の変更が及ぼす影響は「利き手を上」に置くことが重要であることが明らかになったが,性差や筋肉量・体重の個別性によって影響があるため,継続した実験分析が必要である.実験②の角度閾値を得たことによりCPR 訓練システムをさらにアップグレードして,救命現場のプロフェッショナル職である救急救命士,看護師などの医療従事者を対象として実験を実施することにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
科学的根拠に基づいたCPR の手法を確立することを目的とし,CPR 姿勢分析システムを開発して実験した.実験で取得した姿勢分析データを学習したCPR 姿勢評価AI の開発に向けて2024年度において活用する.2023年度は開発したシステムを使用した実験において,利き手の上下による圧迫の効果分析,CPR 姿勢を構成する関節の角度分析を遂行した.
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度の実験で角度閾値を得たことにより,2023年度までのCPR 訓練システムをさらにアップグレードしたCPR 姿勢評価AI システムを開発する.開発するCPR 姿勢評価AI システムは,従来のCPR 訓練システムの姿勢評価において課題であった算術式評価ではなく,ニューラルネットワークによる機械学習を用いる.算術式評価は100点法で左右の肩や肘などの関節角度を点数化していたが,曲がっていることや真っ直ぐなどに評定を付加するのは現実的でない.そこでアップグレード版は人体の関節の連節性や訓練者の個別性を考慮した解析が可能になるように開発する. 開発するCPR 姿勢評価AI システムの姿勢評価を実装する際の機械学習用のデータは,2023年度における実験で取得した101 名・約4700 回の訓練データである.訓練データの属性は,2023年度にCPR 訓練システムを使用した際の圧迫深さが約5~6cmで圧迫と除圧音が音声認識機能によって検知された時点の関節角度を数値で取得したものであり,取得した各関節の訓練データについては,正規性が有することを確認した.101名の訓練者の内訳としては,一般68 名と救命プロフェッショナル33 名(医療者,海上保安庁の機動救難士,陸上自衛隊の衛生小隊の隊員,消防署の消防士)である. 開発するアップグレード版のCPR 姿勢評価AI システムの姿勢評価の処理プロセスは,CPR 訓練システムを使用した訓練において,適切な圧迫を音声検知した際に取得した各関節角度の数値をAI によって姿勢評価処理する.また,評価数値上の姿勢評価に合わせて,改善点や訓練者の姿勢における特徴をもとにしたフィードバックを訓練者に返す.
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