Project/Area Number |
23K11503
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 64040:Social-ecological systems-related
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
竹内 清治 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(水産), 准教授 (50758844)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 貝類 / ベントス / フェノロジー / メタ個体群 / 浮遊幼生 |
Outline of Research at the Start |
産卵フェノロジーの変異とメタ個体群動態との関連性を紐解くことは、多くのベントスが共有する未解決課題である。本研究は、メタ個体群動態における産卵フェノロジーの変異の重要性を評価するための研究基盤の構築を目指している。具体的に、(1)産卵フェノロジーの変異の実態解明、(2)水温が浮遊幼生期間に与える影響の解明、(3)数値実験と(4)微量元素分析法による個体群間の連結性の評価手法の開発に取り組む。繁殖フェノロジーとメタ個体群動態の関連性を解明することで、メタ個体群ネットワークに関する予測性を格段に向上させることができるほか、メタ個体群動態の長期変遷を支配する要因の解明にもつなげることができる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、産卵フェノロジーの変異が、初期生活史に浮遊幼生期を有する二枚貝のメタ個体群動態に及ぼす影響を評価するための研究基盤の構築を目的としている。これには、① 産卵フェノロジーに関する基礎的知見の収集に加えて、② 水温の違いが浮遊幼生期間の長さ (Pelagic Larval Duration: PLD) に与える影響の定量、③ 数値実験と ④ 微量元素分析によるメタ個体群の連結性の検証方法の開発がそれぞれ必要であり、今年度は、そのうち、目的①に関連した野外調査を実施した。 具体的には、佐世保湾内・湾外局所個体群のそれぞれから、漁具を用いて、月1回の頻度で生殖腺組織観察用の試料を採取した。また、産卵フェノロジーの変異との関連性を探るため、生息環境データとして、表層から海底直上までの水温・塩分、クロロフィルa濃度の鉛直分布をモニタリングした。その結果、佐世保湾外・内では塩分・水温に明確な差があり、水温では最大で2℃以上の差がみられた。一方で、産卵期にあたる10月から12月にかけては、海域間での差が消失することもわかった。 また、佐世保湾内・湾外にて採泥調査を実施し、アカマテガイ及びバラフマテガイの空間分布についても調べている。そこでは、湾内と湾外の両方で同様の傾向が示されており、アカマテガイは“砂礫底”を中心に分布し、バラフマテガイは“砂底”を中心に分布することがわかった。このような分布特性の種間差は、メタ個体群の構造にも関連する重要な知見である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定では、上記目標②および④のための予備実験を2023年度に実施する予定であったが、調査海域内での潜水調査の許可手続きに予想以上の時間を要してしまい、これらを次年度に繰り越すこととなった。一方で、上記目標①のための野外調査については当初予定通り実施できており、関連する研究成果についても、研究代表者を主著とする投稿論文として学術誌に投稿中である。以上の理由から、本研究課題の進捗状況を、「おおむね順調に進展している」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度には、当初予定通り、目標(1)のための野外調査を引き続き実施する。そこでは、漁具を用いて、原則月1回の頻度で試料を採取し、生殖腺の組織学的観察を行う。併せて、海底直上の水温・塩分、クロロフィルa濃度をモニタリングし、産卵フェノロジーの変異との関連性を探る。また、上記理由により実施が遅れている目標②および④のための予備実験を当該年度に実施する予定である。ここでは、実海域における産卵期の海水温条件を含む複数の水温条件を用いて、対象種浮遊幼生を飼育し、浮遊幼生期間と水温の関係式を求める。そのため、佐世保湾にて、潜水士による母貝採取を10月上旬・下旬の2回実施する。また当初予定通り、目標③のための数値実験について着手する。
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