Project/Area Number |
23K11583
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
大藪 崇司 兵庫県立大学, 緑環境景観マネジメント研究科, 准教授 (70423902)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | ケニア / 半乾燥地 / キリフィ地域 / 植林管理技術 / 剪定道具 / 木材品質 / ユーカリ / 植林 / 協働枠組み / 技術移転 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、ケニアの半乾燥地域において自然環境と社会構造がもたらす課題に対処することを目的とし、新たな植林支援の枠組みを模索し、持続可能な方法を展開する可能性について研究を行うものである。 実際に植林を行うことで技術、道具、知識を農民に移転することでユーカリ植林技術を改善し、植林の持続を目的としてステークホルダーを多様化して地域社会にとって貴重な緑の資源にすることで生態系サービスを農民が享受できるユーカリ植林地の管理モデル構築を行う。 以上から、剪定や管理によってどのような影響を受け樹形や材質の差異に繋がるのか、木材価格の向上に資するのかを明らかにし、安定した付加価値の高い植林技術を提供する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ケニアの半乾燥地で植栽されたユーカリ植林木が人の剪定や管理によってどのような影響を受け、樹形や材質の差異に繋がるのか、木材価格の向上に繋がるかを明らかにすることで、付加価値の高い植林管理技術の開発が目的である。また、それを支えるための植林サポートに興味のある多様なステークホルダーとの協働体制の確立可能性を模索することを目的とした。 令和5年度は、4月に事前準備としてカウンターパートであるJohn B. M. Njoroge准教授と渡航の準備をzoomとメールを使用して行った。ユーカリ枝の剪定方法が未熟で、得られる木材の品質が悪いという課題の解決のため、日本で通常使用されている剪定道具として剪定はさみと剪定のこぎりを各20個購入した。これらは渡航に際して、持ち込める重量および渡航期間中に配布可能な最大数量を勘案して設定した。渡航は、5月30日から12日間にかけて行った。ケニアの首都ナイロビからモンバサ、モンバサから調査対象地であるキリフィ地域に移動した。現地では、現状の木材品質に関するヒアリングを実施するとともに、新たに購入した剪定道具を現地の農民に供与し、その利用を継続してもらうことを依頼した。適切な道具の使用とその道具の使用から生じる品質の差について今後明らかにするため、継続してコンタクトが取れる体制を構築した。 その後ナイロビに戻り、John B. M. Njoroge准教授と今後の調査日程の協議などを行い、全12日間の調査を終了した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和5年11月に再度渡航する方向でカウンターパートとの調整を図っていたが、渡航準備中、調査対象地においてコレラがまん延しているとの情報を得たことから、渡航を次年度に延期することを決定した。この11月の渡航では、道具使用が消失していないか、使用状況把握が主であったため、感染の危険を冒してまで渡航する必要はないと判断した。 また、研究申請書に記している多様なステークホルダーの獲得については、関係者への説明を開始しているが、令和5年度の2回目の渡航を延期したことから、カウンターパートとの十分な調整ができておらず、現在のところ植林維持活動に従事する者を獲得できていない。令和6度に2回渡航することで研究の遅れを回復するよう計画する。 以上、全体として研究にやや遅れが生じているものの、その年度の伝染病まん延に拠ることから臨機応変に対応し、遅れを回復できるように鋭意努力する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究推進方策については、これまでに得られた情報の解析を進め、前回渡航から1年経過を目途に第1回目の現地調査を実施する。この際、剪定道具を供与した現地農家を訪問し、道具使用が消失していないか、使用状況把握、壊れていたら交換するなどの対応を行う。また剪定管理の違いが樹形や材質に与える影響について写真で評価するとともに、剪定口の腐朽状況について明らかとする。 第2回目の渡航は、11月以降に一般人、企業CSR、NGOと共に渡航して調査地での剪定技術の向上に資する道具と情報提供をケニア側と日本側で協働して実施する。これに際しては、第1回目の渡航にカウンターパートと綿密な打合せの上、実施する。 以上から、さらなる研究の深化に繋げられるように研究の段取りを図るものである。
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