Project/Area Number |
23K11602
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80010:Area studies-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
古泉 達矢 金沢大学, 国際学系, 教授 (90724831)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2027: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2026: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 華工(華人労働者) / イギリス帝国 / 中国 / イギリス / 第一次世界大戦 / 宣教師 |
Outline of Research at the Start |
第一次世界大戦において、イギリスは中国の北部を中心に大量の中国人労働者(華工)を雇用して欧州へ派遣し、銃後における様々な用役に用いた。その際、こうした華工の徴募や渡航先での彼らの支援には、キリスト教系の各団体に所属する宣教師たちが大きな役割を果たしたことが指摘されているが、その実態については十分な光が当てられていない。 そこで本研究では、華工の徴募や支援活動に関与したキリスト教系の各団体の史料を幅広く渉猟することによって、こうした団体に所属していた宣教師による活動の実態を総体的に把握することを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は第一次世界大戦期にイギリスが行った、中国北部における華工(華人労働者)の雇用および欧州への派遣事業をめぐり、在華宣教師が果たした役割を解明するものである。初年度にあたる2023年度には、以下の活動に焦点を当てた。 第一に、日本国内に所蔵されている宣教師文書の調査・収集に取り組んだ。本研究課題で調査・分析の対象とする宣教師文書のオリジナルは海外の文書館に所蔵されているが、その一部は国内の研究期間にも複写が所蔵されている。そのため桃山学院大学に所蔵されているChurch Missionary Society関係文書、東京大学東洋文化研究所に所蔵されいてるLondon Missionary Society関係文書、立命館大学図書館に所蔵されているSociety for the Propagation of Gospel in Foreign Parts関係文書などを閲覧・収集した。 第二に、2021年・22年にそれぞれ九州史学会および東洋文庫近代中国研究班の研究会で報告した内容を、新たに収集した史料に基づき拡充させた上で、11月に開催された国際政治学会で報告した。 なお、イギリス帝国の中国での活動に焦点を当てた本研究課題は、必然的に香港の近現代史と密接な関連を有している。そこで香港史の研究者と共同で、3月にシアトルで開催されたAssociation for Asian Studiesにて共同のラウンドテーブルを組み、香港史の教育をめぐる報告を行った。 以上の取り組みを通じて、国内に所蔵されている関連史料の概要を具体的に把握することができただけでなく、海外調査で確認すべき史料についても確認することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国内の各研究期間に所蔵されている文書類を調査・収集することができただけでなく、それらの分析を通じて得た知見をもとに、国際関係史をめぐる国内の主要な学会で報告することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定どおり、今後数年間をかけてイギリスやカナダ・アメリカなどを訪問し、日本での調査で得ることができない史料を中心として調査・収集し、それらの分析を通じて得た知見を随時、国内外の学会での報告や各種媒体への投稿を通じて、社会に還元したいと考えている。また日本国内および台湾で収集できる史料についても、引き続きリストアップおよび収集に励むこととしたい。
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