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女子受刑者を中心とする受刑者の就労を促進もしくは阻害する心理社会的な要因

Research Project

Project/Area Number 23K11674
Research Category

Grant-in-Aid for Scientific Research (C)

Allocation TypeMulti-year Fund
Section一般
Review Section Basic Section 80030:Gender studies-related
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

山岡 あゆち  東京大学, 大学院総合文化研究科, 特任講師 (60974855)

Project Period (FY) 2023-04-01 – 2026-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2024: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Keywords受刑者の就労 / 女性の就労 / キャリア / 社会的排除 / 障害者就労 / キャリア発達 / 犯罪からの離脱 / ジェンダー
Outline of Research at the Start

本研究は受刑者が出所後に安定した就労生活を送るためにどのような心理社会的要因が関連しているのかを明らかにすることによって、元受刑者の犯罪からの離脱と再犯防止による社会の安全を目指すものである。特に国内外ともに実証研究が不足している女子受刑者を中心に、女性特有のライフストーリーや性的役割価値観にも着目する。その比較対象として男子受刑者も対象とする。手法としてはインタビューを用いた定性的な研究とアンケート調査を用いた定量的な研究を行う。さらに国際比較研究も行うことで、日本における受刑者の就労についての課題やその特徴を明らかにし、今後の必要な取組を模索することを目指す。

Outline of Annual Research Achievements

本年度は,当初の計画通り,受刑者の就労を阻害もしくは促進する要因について検討を行うために刑務所出所後に就労している元受刑者及び雇用主を対象にインタビュー調査を実施した。協力を得ることが難しく,2023年度終了時点で,女性4名,男性10名への実施,雇用主6名への実施となった。人数が少ない分,協力可能な対象者に対しては,間隔をあけて3回のインタビューを実施する当事者参加型の計画に変更し,2023年度終了時点で,2回目まで終了した。インタビューでは,過去の就労経験や暮らしぶりのほか,家族の働き方,出所後の暮らしぶりと就労について尋ねている。精神疾患を抱える者や,疾病と就労の両立や福祉的就労についても尋ねている。2~3か月という期間をあけることで,インタビューの1回目と2回目で就労に対する考え方や状況,さらには就労などの意味づけが変化している者も見られ,複数回実施によってより豊かな情報が得られている。また,女性の就労については風俗や水商売での稼働を明らかにする必要性が示唆された。
さらに,当初の計画には加えて出所者が出所後入居する施設である更生保護施設の職員5名及び出所者の就労支援を行う就労支援事業者機構の職員3名にもインタビュー調査を実施し,支援者の視点からの出所者の就労における課題についてデータを収集した。更生保護施設の職員へのインタビューによって,出所者自身の感じる課題だけでなく,支援者からの視点のほか,施設での暮らしぶりや金銭の使い方など暮らしの上での課題について調査を行うことができた。
なお,更生保護施設においては,新たに入所者に対しても当事者参加型の複数回のインタビュー調査を行うこととして,倫理審査などを終えてデータ収集の体制を整えた。 このほかに,2022年に実施していた受刑者に対する量的調査の分析と論文執筆を行い,2024年度の量的調査のアンケート票を作成した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画よりも,女性受刑者や雇用主の協力が得ることができず,インタビュー調査の規模が縮小している。今後もスノーボール形式で引き続き協力者を募る。
一方で,代わりに協力者に複数回のインタビュー調査を実施することでより豊かな情報が得られている。その他,更生保護施設の職員や出所者の就労支援を行う事業者にもインタビュー調査を実施するなど対象を拡大して,より多角的な視点から出所者の就労についての課題について検討することが可能になった。
また,2022年度に申請者が実施していた量的調査の分析を行うことで2024年度の量的研究に向けて順調に調査内容の検討が進んでいる。

Strategy for Future Research Activity

2023年度のインタビュー調査については,協力者を得ることが難しいため,スノーボール形式で,出所後期間が経過した人を対象に加えるなどして,さらなる協力者の募集を継続しデータを引き続き収集する。更に,検討する中で更生保護施設に現在在所し,就労もしくは求職活動をしている出所者にもインタビュー調査を実施することとしている。また,女性の就労についてインタビュー調査や過去に実施した研究を分析する中で,風俗やいわゆる水商売での稼働についても実情を明らかにする必要があると判断し,風俗や水商売での稼働についても定性的研究を行う。
2024年度に当初予定していた受刑者に対するアンケート調査については,2023年度の調査結果や過去の調査の分析を生かして質問票の作成を進めており,2024年度中の複数の女子刑務所及び男子刑務所での実施に向けて現在調整をしている。また,この量的調査については,国際比較を実施するため,アメリカの研究協力者とも調査の実施に向けて検討を進める予定である。

Report

(1 results)
  • 2023 Research-status Report
  • Research Products

    (6 results)

All 2024 2023

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results) Presentation (4 results)

  • [Journal Article] 受刑者の就労に対する考え方や意欲と男女差 -官民協働刑務所受刑者を対象とした探索的調査-2024

    • Author(s)
      山岡あゆち
    • Journal Title

      特殊教育学研究

      Volume: 61 Pages: 169-180

    • Related Report
      2023 Research-status Report
    • Peer Reviewed
  • [Journal Article] 職業訓練の受講前後における 受刑者の変化-ソーシャルスキル,自尊感情及び社会人基礎力の変化ー2024

    • Author(s)
      山岡あゆち
    • Journal Title

      犯罪心理学研究

      Volume: 印刷中

    • Related Report
      2023 Research-status Report
    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 受刑者の就労に 関連する心理・社会的要因 について (1)2023

    • Author(s)
      山岡あゆち・佐々木彩子
    • Organizer
      日本社会心理学会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] 受刑者の就労に関連する心理・社会的要因について(2) -新受刑者の感じる出所後の就労への希望と不安-2023

    • Author(s)
      山岡あゆち・佐々木彩子
    • Organizer
      日本犯罪心理学会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] 受刑者の就労に関する心理・社会的要因について(3) ~性別役割分業意識との関連~2023

    • Author(s)
      佐々木彩子・山岡あゆち
    • Organizer
      日本犯罪心理学会
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] 受刑者の就労に関連する心理・社会的要因について~再入受刑者の出所後の就労における被差別経験~2023

    • Author(s)
      山岡あゆち・佐々木彩子
    • Organizer
      日本司法福祉学会
    • Related Report
      2023 Research-status Report

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Published: 2023-04-13   Modified: 2024-12-25  

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