Project/Area Number |
23K11693
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 80030:Gender studies-related
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Research Institution | Professional Institute of International Fashion |
Principal Investigator |
熊田 陽子 国際ファッション専門職大学, 国際ファッション学部, 教授 (60830346)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2027: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | セックスワーク / セクシュアリティ / 身体 / セカンドキャリア / セカンドライフ / ジェンダー |
Outline of Research at the Start |
本研究は主に以下2点から構成される。第一は、元セックスワーカーへの調査を通じて、セックスワーク以後の経験について把握し、セックスワークを離れ現在に至るまでの生の実態を考察することである。第二は、現役セックスワーカーへの調査を通じて、セックスワークを離れた後のライフコース構想について明らかにすることである。セックスワーカーは「その後の生活」を念頭にワーカーとしてのキャリアを構築している可能性が高いため、セカンド・キャリア/ライフに関する予測を当事者からの視点から検討する。以上の調査を文献の精査と共に実施し、成果を公開していく。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度に実施した文献調査では、セックスワークをめぐる国内外の議論を精査してまとめた。また、フェミニズムに関連するものや身体に関する研究成果からも、女性の身体をめぐる新しい知見を得るよう努めた。更に、遊郭や江戸時代のセクシュアリティに関する学びを通じて、日本のセックスワークの特異性について検討を行った。特にセックスワーク及びワーカーに対するスティグマは、セックスワーカーのセカンドキャリアとセカンドライフに対して大きな影響を与える。そのため、社会におけるスティグマの強化がいつ、どのように起こり、どのような言説を通じて維持されるかは本研究に対しても重要な先行研究の一部となった。 臨地調査においては、東京都市部の性風俗店に勤務する複数人のセックスワーカーから複数回の聞き取り調査を実施すると共に、SNS(LINE)でのやり取りを継続した。また、同店の店長にも聞き取り調査を行った。更に、新しいインフォーマントを開拓するため、知人を介して新規の性風俗店の店長に対して従業者インタビューの段取りを進めている。これらを通じて、本研究が解明を目指す、現役ワーカーによるセカンドライフ及びキャリアの見通しを明らかにする。 他方、現役を離れたセックスワーカーの実態については、調査対象者の数を増やしていく必要がある。今後は、店を離れたワーカーのその後の生活についてある程度の情報を有している性風俗店店長やスタッフに対する聞き取り調査を進め、多様なキャリアを選択する元ワーカーへの調査を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
文献調査と同時に参与観察調査とインタビュー調査を実施することができた。また、臨地調査に行けない期間も、SNSを通じてインフォーマントとのラポール形成を継続することができた。 しかし新しい調査先と調査者の獲得はまだ確約を得るには至っていないため、引き続き働きかけを継続する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は文献調査を継続しつつ、執筆も進めていく。また、新たなインフォーマントの獲得については、性風俗店だけに限られない広い射程で進めていく可能性がある。本研究はセックスワーカーのセカンドライフやセカンドキャリアを検討することを目的に据えているが、これまでに調査から、性風俗店以外のいわゆる歓楽街に位置する店(酒の提供をサービスとする店など)にセカンドキャリアを見出す可能性があると明らかになってきた。更に調査を継続して確実なインフォーマント確保につなげていきたい。
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