Project/Area Number |
23K11724
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90010:Design-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
福田 知弘 大阪大学, 大学院工学研究科, 准教授 (80379114)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 複合現実 / 都市環境設計支援 / デジタルツイン / マルチユーザ / 浸水シミュレーション / リモートレンダリング / 分散コンピュータシステム / 設計支援 / 深層学習 |
Outline of Research at the Start |
本研究は,持続可能なまちづくりに向けて,多人数の利害関係者の同時アクセスを可能としつつ,建造物環境の計画設計内容を建設予定地でも写実的表現かつインタラクティブな操作で体験可能とし,設計検討を可能とする複合現実感型デザイン支援システムを開発する.大容量,低遅延,同時多接続を満足するオンライン型MRシステムを実現するため,大容量の3Dモデルを,現実世界のライブ映像,オクルージョン処理,環境シミュレーションと共にクラウドサーバ側でレンダリング処理し,ユーザのモバイル端末にMR映像を低遅延で表示するためのシステムを設計・実装する.
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Outline of Annual Research Achievements |
以下を実施した。 背景と目的:気候変動により浸水リスクが高まる中で地域全体でのリスク緩和が重要である。浸水リスクを直感的に理解するために、MR(複合現実)を使用して都市デジタルツインを現実の景観に重ね合わせる方法がある。しかし、一般のモバイル端末では計算性能が不足しており、広範囲な3Dモデルを扱うことができない。そこで、サーバオフロードによりデータ容量の大きい浸水MRをリアルタイムで表示し、多くのユーザが同時にMR体験できる方法を提案し、プロトタイプを開発してシステムの正確性とリアルタイム性を検証した。 提案方法:浸水シミュレーション結果から作成した3Dモデルをレンダリングサーバに入力し、ユーザ端末は最適なレンダリングサーバに自動的に割り当てられる。ユーザ端末とレンダリングサーバの接続後、ユーザ端末内で推定された位置姿勢情報を送信し、レンダリングサーバはこれに対応するレンダリング映像を送信する。これにより、ユーザ端末は現実のカメラ映像と合成してMR表示を行う。多くのユーザが体験するためにウェブブラウザでMR表示する。 結果と考察:プロトタイプシステムを開発して浸水リスクの高い地域で予測浸水を現実の景観に重ね合わせてMR表示した。浸水深だけでなく、水面の格子模様と流速を表現した。MR表示による浸水深はシミュレーション結果よりも深く、リスクが過大に表示される傾向を確認した。次に2台の端末で同時にMR表示した際のリアルタイム性を計測した。MR表示全体のうち74%以上の時間で15fps(frames per second)以上のリアルタイム性を確認したが、遅延時間が100ミリ秒以下だったのは全体の約10%の時間であり、満足なリアルタイム性とはいえない。一方、遅延による表示位置の差異の補正処理を実装することで、表示の正確性は改善された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「研究実績の概要」に記載した内容を、分野トップクラスの英文ジャーナル誌向けに執筆し、投稿することができたため(2024年3月末時点:査読中)。
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Strategy for Future Research Activity |
現時点のシステムは、サーバにレンダリング機能等をオフロードしたプラットフォームを構築することができている。しかしながら、例えば、同じ仮想空間を共有するMRユーザが、互いにどこを眺めているかなど、マルチユーザ環境で求められる機能は検討できていない。MRはリアルタイム処理を前提としており、クライアント端末とサーバ(エッジ)とのレイテンシをも考慮しながら、新たな方法論を構築し実装するためのシステム開発を進めていきたい。
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