Clinical Wisdom-Oriented Community Systems Design
Project/Area Number |
23K11750
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90010:Design-related
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
下原 勝憲 同志社大学, 研究開発推進機構, 嘱託研究員 (10395105)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒井 壮一 秋田大学, 教育文化学部, 講師 (10633761)
TANEV Ivan 同志社大学, 理工学部, 教授 (30388045)
塩津 ゆりか 京都産業大学, 経済学部, 教授 (60599182)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 関係性デザイン / 臨床の知 / 関係資産 / 贈与と循環モデル / システム間連携 / 心理的インセンティブ |
Outline of Research at the Start |
人々の自発的な関与なしには成立しえない地域コミュニティにおいて,人々が日常的に生み出すヒト・モノ・コトとの関わりを定量化・可視化した概念である関係資産の生成・循環・共有化の仕組みに臨床性を導入し,人々の実世界での自発的・持続的な行動変容を促すとともに,その仕組みにより得られるコミュニティの実相データの分析に基づく臨床性重視の地域社会サービス・システム間の効果的連携の可能性を明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は,人々の自発的な関与なしには成立しえない地域コミュニティにおいて,人々が日常的に生み出すヒト・モノ・コトとの関わりを定量化・可視化した概念である関係資産の生成・循環・共有化の仕組みに臨床性を導入し,人々の実世界での自発的・持続的な行動変容を促すとともに,その仕組みにより得られるコミュニティの実相データの分析に基づく臨床性重視の地域社会サービス・システム間の効果的連携の可能性を明らかにすることである. 2023年度は主に,臨床性に応じた関係資産の適応化とインセンティブ・デザインの研究展開を進めた.研究実績の概要は次の通りである;関係資産の生成・循環・共有化の仕組みとして提案し,有効性を検証済みの関係資産のGift & Circulation Model(G&CM)に対し,①世代間交流を促すための贈与倍率への累進性の導入および利己的/利他的行動の比率の違いが住民のコミュニティ活動に与える影響に関し,理論実験とフィールド実験を実施し,それら要因の影響の度合いを明らかにした.②フィールド実験では,G&CMの運用に際し,匿名性や被贈与者の不特定化を新たに導入し,それらの新機能とともにメッセージ交換機能を強化したアプリを新たに作成し,それらの効果を確認した.③内発的および外発的トリガーと内発的・外発的な動機付けからなる心理的インセンティブ・モデルを提案し,理論実験により有効性を確認した. これらの成果を論文にまとめ,国際学会ならびに国内学会で報告し,講演論文集に掲載された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究課題「臨床性重視の地域社会サービス・システム間の効果的連携」のための実相データを収集するためには,関係資産の生成・循環・共有化の仕組みである関係資産のGift & Circulation Model(G&CM)が有効に機能する必要がある.そのため,2023年度は研究課題「臨床性に応じた関係資産の適応化とインセンティブ・デザイン」を優先して研究展開を図り,上記研究実績概要で述べたように,おおむね順調に進展している. 世代間交流を促すための贈与倍率への累進性の導入は,地域社会に存在する意識的/無意識的な境界を超えることを後押しする効果を確認できた点で臨床性を重視することの意義を確認できたと考えている.また匿名性や被贈与者の不特定化の導入は,本来利己的な行動が結果的には利他的に作用することを狙ったG&CMの効果を促進することが確認できたこともひとつの成果と考える.その上で,利他的な行動,即ち,内発的な動機付けを如何に効果的に醸成し,定着化するかが重要であり,心理的インセンティブ・モデルの具体化を図ることが課題であると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は,研究課題「臨床性重視の地域社会サービス・システム間の効果的連携」のための実相データを収集するための実験システムの構築とフィールド実験を実施する.地域社会サービス・システムとしては病院,外食,買い物,運動,娯楽,会合/集会,会話/通信などに関する実験参加者の行動データを収集することとし,時間的/空間的なマクロ的な分析とともに,システム間連携に関わる個々人の行動パターンの抽出を試みる. フィールド実験システムでは,システム側から実験参加者へのProactiveな仕組みとして,地域社会に存在する境界を越境する行動を後押しすることの効果検証のために仕組みを実装する.具体的には,Sunk Cost効果や関心はあるが実行に移せないLurkerをナッジする仕組みを考えたい. 研究の推進・管理については,2023年度と同様に,原則2週に1回の電子会議システムを利用したミーティングを行うとともに,国内外の研究会や学術会議を通じて議論を深め,堅実な研究進捗を図る.
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Report
(1 results)
Research Products
(12 results)