Project/Area Number |
23K11805
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90110:Biomedical engineering-related
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
吉岡 正浩 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 特任准教授 (80814607)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 潔 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 准教授 (40285101)
義澤 克彦 武庫川女子大学, 食物栄養科学部, 教授 (70548396)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 加齢性疾患 / 細胞老化 / ナノキャリア / ミトコンドリア / 網膜色素変性症 |
Outline of Research at the Start |
細胞老化によって癌やアルツハイマー病、糖尿病などの疾患が引き起こされている。また、難治性疾患や重篤なCOVID-19患者の治療に期待される細胞治療において、体外拡大培養時の細胞老化による細胞の機能低下が、その臨床応用の大きな壁となっている。 本研究では「細胞老化とミトコンドリアの機能不全」の相関に着目し、人為的マイトファジー誘導により機能不全ミトコンドリアを除去する新規ナノキャリアを開発し、幹細胞を若返らせることにより細胞の機能回復を行う。また、若返り細胞の評価、選択的薬剤送達のためのナノキャリアの改良、疾患モデル動物を用いた細胞老化関連疾患のナノキャリアによる病態抑制法の開発等を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
人為的にマイトファジーを誘導する新規ナノキャリアにより細胞中の機能不全ミトコンドリアを除去することで、老化した細胞を若返らせることや機能低下した細胞の機能を回復させることを本研究の目的としている。また、若返り細胞の評価、選択的薬剤送達のためのナノキャリアの改良、細胞老化関連疾患モデル動物を用いたナノキャリアによる病態抑制法の開発等を行うことが本研究の課題である。 難治性疾患である網膜変性症を本研究の対象となる加齢性疾患としている。まず、マイトファジー誘導ナノキャリアの網膜細胞に対する標的指向性を高めるための修飾を行った改良型キャリアを作製することに成功した。また、その新規キャリアの網膜細胞への薬物送達能を蛍光色素をキャリアに封入することで確認した。さらにin vitroモデルとして薬物誘発網膜変性症細胞モデルを用い、本キャリアが細胞生存率を改善させることを確認した。 本キャリア投与による老化細胞の若返り・細胞機能回復の検証において、間葉系幹細胞の高継代細胞を老化細胞モデルとした。そして本キャリアを老化細胞モデルに投与し、細胞や細胞外小胞に含まれるRNAを回収し、それらの発現量を測定し、マイトファジー誘導ナノキャリアによる影響・変動を専用ソフトを用いて現在解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本キャリア投与による老化細胞の若返り・細胞機能回復の検証を行うための、老化細胞モデルを確立し、本キャリアを老化細胞に投与する実験を行った。その細胞への効果を調べるための専用ソフト導入し、細胞や細胞外小胞に含まれるRNAの発現量を測定し、マイトファジー誘導ナノキャリアによる影響・変動を現在解析中である。 網膜変性症モデル動物を用いた動物実験に用いるためのキャリアの改良を行い、修飾により網膜細胞への標的指向性を高めた改良型キャリアの作製に成功している。また、薬物誘発網膜変性症細胞モデルに対して、本キャリアが細胞生存率を改善させることを確認した。 次年度での動物実験へ向けて順調に準備が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
まず本キャリアの急性毒性評価のための動物実験を行う。その後、加齢性疾患モデルである網膜変性症モデル動物に対する動物実験を行い、本キャリアによる病態抑制効果を評価する。 老化細胞モデルへの本キャリアの若返り・細胞機能回復の検証では、バイオインフォマティクス的手法を用いて遺伝子発現の網羅的解析を進め、キャリアを投与された細胞の状態は「どれくらい若返ったのか?」や「どのような機能が回復したのか?」を解析したり、キャリア処理された細胞が分泌する細胞外小胞の内包成分を解析し、本キャリアの細胞に対する機能を明らかにする。
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