Project/Area Number |
23K11852
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90120:Biomaterials-related
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
下田 恵 大分大学, 医学部, 准教授 (40284153)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
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Keywords | オリゴサッカライド / シアル酸 |
Outline of Research at the Start |
脳では必須の物質であるシアル酸が多数結合した多化(オリゴサッカライド化)シアル酸は、胎児期の脳に一時的に存在することが知られ、神経系の正常な発達に重要な役割を果たすことが明らかになっている。本研究では、シアル酸のオリゴサッカライド化により多化シアル酸を合成する。次に、脳において重要な働きをする多化シアル酸について、血液脳関門を通過させる技術を開発し、多化シアル酸の脳への効果的な取り込みを可能にする。
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Outline of Annual Research Achievements |
シアル酸は細胞認識などの重要な機能にかかわる必須化合物である。これまでに血液脳関門を通過してシアル酸が機能を発現するメカニズムが注目されてきた。シアル酸が多数結合して重要な機能をもつ多化(オリゴサッカライド化)シアル酸について機能発現メカニズムの究明が課題となっており、本研究ではまず、それを応用した技術開発のために必要なモデル化合物としてのオリゴサッカライド化シアル酸の合成を行った。合成には医薬品や香料や食品添加物などのファインケミカルズの生産へ培養細胞などの生体触媒が行う反応を有機合成プロセスの一過程に組み込んだ物質生産を利用した。生体触媒として、植物培養細胞およびその酵素系であり、生体触媒としての植物培養細胞が有する物質変換機能を用いた。植物の生長点から採取した細胞をクリーンベンチ内において培養用の培地を用いて組織培養化する事によりカルス化されたものが開発試験に供された。反応原料としてのシアル酸はジメチルスルホキシドを溶媒として懸濁して投与された。投与はクリーンベンチ内の無菌状態で行われ、反応原料を添加された植物培養細胞は、光条件下で25℃の環境においてロータリー攪拌機により反応を促進させた。生体触媒として使用した植物培養細胞は、反応後メチルアルコールに浸漬する事により細胞内からの反応物および反応原料の回収を行った。反応物ならびに反応原料を含む溶液は、減圧下において濃縮を行い、乾固させた後にメチルアルコールにより再溶解した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
シアル酸はイノラミン酸のアミノ基やヒドロキシ基が置換されており、非還元末端に存在して細胞の認識などの重要な役割を行っている。シアル酸は多様で重要な機能をもつことが知られていることから、血液脳関門を通過してシアル酸が機能するメカニズムの解明が求められている。オリゴサッカライド化されたシアル酸は分子量が比較的大きなものが含まれており、このような物質が重要な機能を発現することからその機能発現メカニズム解明の重要性は高い。オリゴサッカライド化されたシアル酸のモデル化合物となる誘導体を合成するために生体触媒化学的な手法を利用した。生体触媒として研究室内において誘導に成功している植物由来の培養細胞株を液状にして反応に供する触媒へ変換した後に使用した。植物培養細胞を利用する事により有機合成化学的手法で行うことができない水溶媒系での反応を可能にし、有機合成化学的な合成手法では合成することが困難な化合物の合成も可能にした。この手法を活用することで効率的にオリゴサッカライド化されたシアル酸モデル化合物の合成が行われた。これらの成果をもとに研究は順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
生体触媒として植物培養細胞から研究室内において単離を行った変換反応に有用な酵素類を使用した合成を行う。植物由来の酵素たんぱく質をコードする遺伝子をベクターに組込み、たんぱく質発現用のベクターを作成する。得られたベクターを大腸菌に導入して大量に植物由来酵素たんぱく質を発現させる。抽出された酵素たんぱく質をクロマトグラフィー的手法による精製を行い、酵素たんぱく質を単離して精製する。精製された酵素たんぱく質を生体触媒として利用して、シアル酸のオリゴサッカライド化を行う。その際に、シアル酸もしくはその誘導体をシアル酸供与体として使用する。反応により得られる化合物は抽出の後に減圧下において濃縮を行い、溶媒を乾固させる。メタノールを使用して再溶解した後にクロマトグラフィー的手法により精製を行う。精製された化合物はさらに高速液体クロマトグラフィーを使用する精製を行い、単離を行う。そのほか、有機合成触媒を利用する有機合成化学的な手法を利用したシアル酸のオリゴサッカライド化誘導体の合成も試みる。有機合成化学的な合成反応は有機溶媒の存在下で低温条件において反応を行う。
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