偏光分光型マルチスペクトルカメラを用いた目視診断用画像システムの研究開発
Project/Area Number |
23K11878
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90130:Medical systems-related
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
小林 直樹 埼玉医科大学, 保健医療学部, 教授 (40523634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 晃一郎 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (60175502)
佐々木 惇 埼玉医科大学, 医学部, 客員教授 (80225862)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | 目視診断支援 / マルチスペクトル / 画像処理 / 皮膚疾患 / 病理画像診断 |
Outline of Research at the Start |
疾患部位を形態・色等から診断する目視診断において、画像を用いたコンピュータ支援診断が期待されている.本研究では皮膚疾患の目視診断を取り上げ,マルチスペクトル画像を用いて,良性/悪性の検出および辺縁特定を可能とする目視診断支援システムの研究開発を進める.このため,1)疾患に対応した自由度の高いマルチスペクトルカメラ開発 2)診断向け分光フィルタの最適化設計 2)臨床的有効性評価 の3ステップで画像システムの研究開発を行う.具体的には,柔軟なフィルタを実装するカメラ開発とメラノーマ、パジェット等の診断困難な病変のスペクトル画像と組織病理診断画像を対応させた機械学習による疾患検出を実現する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本検証の基礎データとなる手術検体の取得および病理診断データは全体で80症例を得て検証に用いた。得られた検体については、ハイパースペクトルカメラを用いて400バンドのスペクトル画像データの撮影を行うとともに、病変部の範囲を示すアノテーションデータを病理専門医に示して頂き、診断データを含めた教師データを得た。その中でも最も多い「基底細胞がん」の症例数は40症例を超え、今年度は主に予定していたフェーズ1として「基底細胞がん」に関する検討を進めた。 本研究では、マルチスペクトルカメラの試作(ステップ1)とカメラ設計のポイントとなるマルチスペクトルカメラの診断向け分光フィルタ設計(ステップ2)の検討を並行して進めた。フィルタ設計の検討は ①得られたハイパースペクトルデータから疾患領域を推定 および ②疾患領域の病変について良性・悪性判定 以上2点の診断を支援するため学習エンジンについて検討を行い、有効なフィルタの帯域を求めた。疾患領域の推定では、全波長で学習した場合、学習エンジンの評価において、精度に関してはバギング、ブースティング、KNN、カーネルSVMを検討し、カーネルSVMが1番高く、次にバギングの精度が高かった。また、良性・悪性判定では、色素量推定を行って、色素量の影響を比較した結果ユーメラニン,βカロチンにGreen, Blueを用いたときに最も高い精度を得られることが明らかとなった。また、精度向上に有効な分光波長を求めた結果、特に570nm~600nmの情報を用いると精度向上につながることが示された。 今年度の検討の結果、実用的な診断用マルチスペクトルカメラの設計に必要な基本的なスペクトル帯域を明らかにするとともに、その波長の画像を用いて診断支援に必要な病変の辺縁を判定および病変の良性・悪性判定を行う解析技術の基本方式を確認することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本検討においては目視診断支援の実用的なマルチスペクトルカメラを実現するために、診断支援に必要となるスペクトル帯域の確立および得られるマルチスペクトル画像を用いた解析手法の確立が本検討の根幹となる技術となる。今年度の検討では、そのために必要な症例の検体を、研究分担者である皮膚科学で行われている皮膚科手術の検体を本研究で用いるとともに、病理学の協力のもとこれらの検体を ①病理診断する前にホルマリン固定する前の状態でハイパースペクトル撮影を行ってキャリブレーションされた400バンドのスペクトル画像を得る技術手法 および ②得られた検体を病理診断した結果をもとに病変範囲のアノテーションを作成してもらうという手法 の2点を含む一連の作業手法を確立できた。これらの結果、当初予定の100検体に近い症例についてデータが得られた点は、予定していた進捗は達成できたと言える。 また(ステップ2)で掲げていた、これらの検体から得られたスペクトルデータをもとに、病変部の辺縁を特定し、加えて、病変部(腫瘍など)の良性・悪性の判定を行うために必要な学習エンジンおよび必要なスペクトル帯域の特定につながる基本検証が行えた点で、基本検討は、ほぼ予知通りの進捗であった。 一方、実際のマルチスペクトルカメラの試作(ステップ1)に関しては、当初製造予定していたメーカからの提供が困難となったため、本年度の後半から、方式の見直しを含め再検討を行っている。来年度以降、既存カメラを利用して実装できる設計法を含めカメラ設計方式を確立し、臨床での検証につなげてゆくこととする。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の検討の結果、目視診断においてマルチスペクトル画像によって、病変の辺縁を特定し、病変(腫瘍)の良性・悪性を判定するための基本的方式について見通しが得られたことから、来年度以降は、実際の臨床における診断に資するべく、上記基本検証を元に、より高い精度の解析技術を確立に生かすこととする。具体的には、精度を上げるための帯域の特定をするとともに、現在スペクトル画像を利用して行っている色素量推定をマルチスペクトルにて行うための方式検討を行う。 今回は「基底細胞がん」に特化して解析を行ったが、臨床的にも重要なメラノーマやパジェットといった症例(フェース2)に対応した病変領域の辺縁特定および病変種類の特定に結びつくスペクトル帯域の設計および解析方法の基本検討も開始する。 また、今年度製造側の都合により実装できなかったマルチスペクトルカメラについては、既存のマルチスペクトルカメラの適用および偏光画素を有したカメラを改造することで可能となるマルチスペクトルカメラを試作することで、上記で検討したマルチスペクトルカメラのスペクトル設計を反映したカメラを実現するための検証用カメラの設計を完成させ、臨床的な検証である(ステップ3)の検証に結びつけてゆく。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)