産後女性の骨盤内を可視化したPFMTのデジタルヘルスケアシステムの開発と検証
Project/Area Number |
23K11972
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 90150:Medical assistive technology-related
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Research Institution | Biwako-Gakuin University |
Principal Investigator |
内藤 紀代子 びわこ学院大学, 教育福祉学部, 教授 (30433238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田原 大輔 龍谷大学, 先端理工学部, 教授 (20447907)
二宮 早苗 大阪医科薬科大学, 看護学部, 准教授 (70582146)
岡山 久代 筑波大学, 医学医療系, 教授 (90335050)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 産後女性 / 骨盤内の可視化 / 骨盤底筋訓練(PFMT) / デジタルヘルスケアシステム / 開発 / 検証 / 骨盤内可視化 / PFMT |
Outline of Research at the Start |
本研究では、骨盤底筋体操(pelvic floor muscles training ; PFMT)の誤った訓練や不安に直接医療者が遠隔地からサポートできるPFMTのデジタルヘルスケアシステムの開発である。このシステムは、遠隔地から産後女性と医療者が女性の骨盤内を可視化して指導や実測評価を可能にする。このシステムを確立するために先端理工学の有限要素法とモーションキャプチャにより骨盤内のモデル化を行ない、画像情報工学の表現処理技法やウェアラブルコンピューティングを用いてプログラムを連動させ実現する。今回、PFMTのデジタル化を通し、今求められている医療・福祉分野の次世代ヘルスへの貢献を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
女性の多くが産後に尿失禁症状を有している。この症状の予防や改善には骨盤底筋訓練(PFMT)が有効であるとコンセンサスが得られているが実施する者は少ない。そのため、セルフケア用のPFMT動画を開発し実施拡大を試みたが、誤った訓練や不安を抱く女性がいた。この課題を解決するため、医療者や専門家が、遠隔地から誤った訓練や不安に直接サポートできるPFMTのデジタルヘルスケアシステムの開発に着想した。よって、本目的を「産後女性の骨盤内を可視化したPFMTのデジタルヘルスケアシステムの開発と検証」とした。 本研究は目的を達成するために、2段階の研究実施計画を立てた。1段階目は産後女性のPFMTのデジタルヘルスケアシステムの開発である。そして、2段階目は産後女性のPFMTのデジタルヘルスケアシステムの検証である。 当該年度は、1段階目の開発を中心に研究を行った。具体的には、骨盤内の可視化が可能なPFMTと実測評価が可能なデジタルヘルスケアシステムを開発するために、有限要素法とモーションキャプチャを使用して産後女性の動作時の筋活動を測定し分析した。この実験により、骨盤内の可視化をモデル化が可能であるのかを検討する資料とした。研究方法は、妊娠と分娩経過に問題がなかった女性の産後3か月時点と1年後時点の歩行動作をモーションキャプチャにより計測し逆動力学解析により、腓腹筋外側、大腿二頭筋、腓腹筋内側、外側広筋の発揮筋力を推定した。また、1年後時点では、座位から起立姿勢への遷移動作も測定し、同筋の活動を分析した。結果は、①産後3か月時点と産後1年後時点での波形の差はみられなかった。②産後1年後の座位から起立への遷移動作では、立ち上がり時と座り始め時で4つの筋活動が高くなった。 結論として、モーションキャプチャと詳細な筋骨格モデル化、実験データの蓄積が必要であることが導き出せた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、1段階目を産後女性のPFMTのデジタルヘルスケアシステムの開発、2段階目を産後女性のPFMTのデジタルヘルスケアシステムの検証とした2段階で研究実施計画を立てている。現在、倫理委員会の承認を得て1段階目の研究に着手している。具体的には、骨盤内の可視化が可能なPFMTと実測評価が可能なデジタルヘルスケアシステムを開発するために、有限要素法とモーションキャプチャを使用して産後女性の動作時の筋活動を測定し分析の段階まで進めることができた。この実験結果により、産後3か月と1年後の女性の歩行では、筋力発揮に大きな変化が生じていない可能性があり、立ち上がり座り動作は下腿の筋を活動させる運動であることを捉えることができた。しかし、今回の実験では、モーションキャプチャと筋骨格モデルの適切で詳細なモデル化が必要であることがわかり、さらなる実験データの蓄積が必要であることが明らかとなった。また、骨盤底筋との関連を導き出すことが必要である。 よって、今年度には骨盤内のモデル化の完成までは達しなかった。また、データ収集が設定した目標数にまでに達していないことが「やや遅れている」と区分を判断した理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、1段階目を産後女性のPFMTのデジタルヘルスケアシステムの開発とし、2段階目を産後女性のPFMTのデジタルヘルスケアシステムの検証とし、2段階による研究実施計画を立てて研究課題に取り組んでいる。1段階目の開発に関しては、今年度には骨盤内のモデル化の完成までは達していない。このことに対する研究の推進方策は、次年度にさらなる実験データの蓄積を行いモーションキャプチャによる筋骨格モデルの適切で詳細なモデル化を実現させる。また、システムに搭載させるための基礎データである産後女性の骨盤底筋力をPFMトレーナーと超音波画像診断装置により測定を行い収集する。このモデル化とシステムに搭載させるための基礎データの収集を並行して行うことで研究遂行の課題に対応していく。2段階目の検証に関しては、1段階目のデジタルヘルスケアシステムの開発が完了すればただちに実施する。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)