Project/Area Number |
23K12133
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02030:English literature and literature in the English language-related
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Research Institution | Kobe College |
Principal Investigator |
古東 佐知子 神戸女学院大学, 文学部, 専任講師 (90714692)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2026: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2025: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | モダニズム / Claude McKay / Nella Larsen / 黒人ディアスポラ作家 / アフリカ系アメリ人の文学 / ディアスポラ / ポストコロニアル / ハーレム・ルネサンス |
Outline of Research at the Start |
本研究では、急速に発展していた20世紀初頭のメトロポリスにおいて、主流とは異なるモダニズムを形成していたハーレム・ルネサンスの文学を考察する。アフリカ系アメリカ作家によるモダニズムへの貢献を明らかにすることで、植民地主義とモダニズムの新たな関係を提示する。 また戦間期における黒人文学の国際性を、本国を出て活動したロストジェネレーションのアメリカ作家によるモダニズムとも比較・検討する。黒人ディアスポラ作家たちによるモダニズムを分析することで、人種間の文化的な相互作用を明らかにすることが目的である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ハーレム・ルネッサンスを中心とする黒人文学の国際性を、英語圏主流のモダニズムと比較・検討することで、アフリカ系アメリカ人のモダニズム研究を進展させることである。 研究実施計画では、初年度は、既に学会で発表したClaude McKayとモダニズムを近年発表された著書を基に再検討する予定であった。Claude McKayが小説で主題にしているエチオピアの植民地独立運動、McKayが自伝の中で言及する日本の片山潜との関係、パリで交流したネグリチュード運動家達やモダニスト作家達との見識の交換を詳細に分析する予定で、彼が形成したネットワーク的な黒人ディアスポラ運動の意義を明らかにすることが目的であった。 本年度は、Claude McKayとモダニズムについて、近年発表された著書を基に再検討することは出来た。しかしMcKayとエチオピアの植民地独立運動、McKayと交流のあった片山潜との関係などはあまり研究することが出来なかった。McKayとHemingwayやGertrude Steinなど、彼が滞在したパリで活動した当時の交流関係の資料などは、ある程度集めることが出来た。 また、共著『現代文化の冒険』の執筆準備のため、ポストコロニアル批評の文脈からのモダニズム理論の再整理をおこなった。そこではモダニズムが同質的に西洋化されてしまうことの問題、当時メトロポリス内部にいた多くの植民地作家の事を可視化する重要性を説いている。またその執筆では、ハーレムの作家で、国際的なバックグラウンドで活躍した黒人女性作家、Nella Larsenの作品も検討して執筆している。そのため、研究の2年目に行う予定であったNella Larsenなど黒人女性のモダニズム研究を前倒しして行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は研究の資料準備や、執筆準備に時間がかかり、成果として大きなものがあまり出せなかった。来年度以降は、成果をしっかりと出せるようにしていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
分析出られた結果や研究の内容を、国内や海外の学会で発表し、論文として活字化していきたい。
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