南スラブ語圏における日本語学習者の韻律習得に関する横断的研究
Project/Area Number |
23K12162
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02060:Linguistics-related
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
木元 めぐみ 神戸大学, 国際文化学研究科, 学術研究員 (30909685)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 日本語学習者 / 韻律産出 / スラブ語圏 / 日本語の韻律 / プロソディー / アクセント / 韻律習得 / 母語干渉 / 南スラブ語圏 / フレージング指導法 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、南スラブ語を母語とする日本語学習者を対象とし、彼らが産出する日本語韻律に現れる中間言語的な韻律体系を概観することを目的としている。日本語の韻律体系とは異なる母語の学習者が、母語のイントネーションを用いる傾向はスラブ語圏の学習者にも当てはまるが、研究の進捗が遅く、学習や指導の参考にすることのできる情報量が限られている。本課題では、スロベニアおよびクロアチアを母語に持つ研究者とともに、中間言語的な韻律の特徴を特定することを目指し、主に実験による調査を行う。既存の日本語韻律指導法をより具体化するため、その資料作成につなげることを将来的な目標としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、南スラブ語を母語とする日本語学習者を対象とし、彼らが産出する日本語韻律に現れる中間言語的な韻律体系を概観することのできる資料作成を目的としている。日本語の韻律体系とは異なる母語を持つ学習者が、日本語韻律学習の際に母語のイントネーションを用いる傾向があるということが、同じくスラブ語のロシア人学習者を対象とした先行研究から明らかになっている。他のスラブ語圏の学習者にも同様の傾向があると仮定した場合、彼らが実現する日本語韻律にどのような特徴が見られるのか、その特定を目指して産出実験による調査を行うこととし、調査を開始した。 初年度の予定は、研究資料の完成と第1回目の音声データ収集である。約半年間、調査国2か国の研究協力者と定期的にオンラインミーティングを行い、研究計画についての話し合いを行った。その結果、研究計画の取りまとめがスムーズに進んだスロベニアでのデータ収集を先に行うことになった。協力者と共に調査先の研究機関への申請書類および研究資料を作成し、報告者がスロベニアのリュブリャナ大学を訪問した際に日本語学習者18人分の音声を収録した。もう1つの調査国であるクロアチアとは引き続き連絡を取りながら研究計画についての話し合いを継続中で、データ収集の実施は翌年度以降になる見込みである。既に収集した音声データについては分析を進めており、翌年度の学会発表または論文投稿を目指している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査国と日本では学事暦が異なるため、協力者および学生の負担にならない時期の選定、具体的なスケジュールについて決めるのに時間を要したものの、初年度に予定したデータ収集を実施することができた。計画どおり、学生1人につき45分の日本語読み上げ音声(および部分的に母語音声)を収録した。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度に得たデータを用いて、先行研究や観察からわかっているが未だ論文化されていない当該学習者群の中間言語的な韻律特徴2点を論文としてまとめる。そのほか、仮説を立てた上で推測した、新たな中間言語的な韻律特徴1点を検討する予定である。初年度データセットを分析し終えてから、対象の日本語学習者群の日本語韻律実現における母語干渉の新しい特徴を探すために、これらの結果を踏まえた継続調査を行う見通しである。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)