Project/Area Number |
23K12207
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02090:Japanese language education-related
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
西坂 祥平 お茶の水女子大学, 基幹研究院, 助教 (80870302)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2026: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2025: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 逆行転移 / 時間表現 / 空間表現 / 移動表現 / 第二言語習得 / 日本語教育 / マルチコンピテンス / 交差言語的影響 / 事態の捉え方 |
Outline of Research at the Start |
第二言語を習得する際、学習者の母語の影響が様々な面で生じる。同時に、第二言語が学習者の母語に影響を及ぼすとされる。しかし、その実態の多くは明らかになっていない。 本研究は、日本語モノリンガルの日本語、中国語モノリンガルの中国語、中国人日本語学習者の日本語、中国人日本語学習者の中国語を、事態の捉え方の観点から多元的に比較する。これによって、第二言語としての日本語習得が学習者の母語に与える影響を実証的に検証する。 日本語教育と第二言語としての日本語習得研究において、ほとんど扱われてこなかった逆行転移の実態を明らかにし、事態の捉え方の観点から考察する点に本研究の新規性と学術的意義が主張できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本語教育および第二言語としての日本語の習得研究への貢献を目指し、1)L1日本語とL1中国語における事態の捉え方と言語化の傾向の差異を明らかにすること、2)その差異が、第二言語として日本語を習得する際に与える影響を明らかにすること、そして、3)第二言語としての日本語習得が、学習者の母語における事態の捉え方や言語化の傾向に与える影響を明らかにすることである。 令和5年度は、上記の目的を果たすため、本研究プロジェクトの初年度次として、次のことに取り組んだ。 まず1つ目は、本研究が軸足を置く分野(日本語教育学、応用言語学、第二言語習得論)において、「母語」「第二言語」という概念が如何に扱われてきたか、概念的整理をするための資料収集を行った。本プロジェクトが母語の変容を扱うことから、前提となる概念の整理が必要不可欠と考えたためである。 2つ目は、空間表現と移動表現のタスク作成を行った。空間表現の調査では、先行研究を踏まえ、写真付きの多肢選択課題を作成中である。移動表現の調査では、調査文の作成および選定作業を進めることができた。この調査では、文脈付きの空所補充の調査文を作成し、空所に入るものとして適切と思うものを「行く」「来る」から選択してもらう予定である。これらはいずれも日本語版と中国語版があり、日本在住の日本語モノリンガルのL1日本語データ、中国在住の中国語モノリンガルのL1中国語データ、中国語を母語とする日本語学習者のL2日本語データ、中国語を母語とする日本語学習者のL1中国語データ収集を可能にするものである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
勤務先でスタッフの交代や異動が続いたことで、研究代表者の業務負担が非常に大きくなり、予定通りに研究計画を進めることが叶わなかった。ただし、海外調査は見送ることになったが、その分、文献調査やタスク作成に時間を割くことで進捗状況を補うことができた。そのため、全体としては「やや遅れている」と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度に実施できなかった分も含め、2024年度は複数の調査を同時に進める必要がある。調査協力先との調整を行い、調査実施及びデータ整理をできるだけ円滑に行いたい。それにより、データ分析と成果発表の準備に充てられる時間を十分に確保するよう努める。
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