Project/Area Number |
23K12229
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Osaka University of Economics and Law |
Principal Investigator |
李 光曦 大阪経済法科大学, 国際学部, 助教 (00975310)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 異文化理解 / 言語教育 / 他者化と相対化 / バイリンガル教育 / 言語アイデンティティ |
Outline of Research at the Start |
新たな入管法・日本語教育の推進に関する法律が公布されて間もない今の日本社会は、移民の増加と少子化の加速に伴い、日々多文化・多言語社会へと向かっている。外国にバックグラウンドを持つ人々の数は増加こそすれ、減少することはない。複数の国や地域を移動しながら成長した子ども、多言語・文化的背景を持つ子どもが、いかにして現代社会の中で成長するのか、社会や学校は彼らが持っている多言語・文化の力をいかに成長させ、どのように社会や国に還元させることができるのか、そのための環境構築が今こそ求められているのである。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は研究の下積みを中心に展開し、そのほか中国語教育関係のシンポジウムを計画し、学会発表を1回行った。 3月に「文化教育の再考:在日中国語教育の現場をめぐって」というテーマのもとで、中国語教育や日本語教育など、言語教育の中に取り込まれがちな「文化」とは何かを問題提起し、教師や学習者の立場、教材・教授法などの方法論、学習環境と学習形式などの外部要因からシンポジウムを企画した。 また、「日本語第二言語教育における「文化教育」の考え」というテーマで発表を行い、主に言語教育の実践と文化の関係性を考察してみた。特に教師の立場で「自分の文化基準を相対化、常に異文化、異言語を見る時には、自らの文化基準で判断せず、異文化での基準を習得することに努め、その基準で判断を下す努力をするように教える」ことの重要性、及び言語学習を通いじて真の異文化理解の力を身につけていくことの重要性を強調した。 今後、こちらの発表に基づき、CHL(中国継承語)学習者が日本社会で生かす「多言語・多文化能力」とは一体何を指しているか、さらに具体的に考察していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は主に枠組みの構築、及び大きな理論基盤の更新に力を入れており、英語・中国語・日本語の文献の整理とまとめを中心に行ってきた。来年度から実際に調査が始まり、データを今まで構築してきた枠組みの中で取り入れることに焦点を当てていきたい。特に継承語教育という概念にめぐってさまざまな理論や実践報告が行われているため、家族言語政策(Family Language Policy)以外に、トランスランゲージングや言語政策の変化も含めて最新の枠組みで今後の研究を位置付けたいと考える。 また、過去の研究協力者に引き続き調査を行うために、今年度は今までのデータの見直し作業も行なってきた。過去に行われてきたデータ分析方法と異なる手法を使用するため、元のデータの整理も含めて再度データの分析を進めていきたい。
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Strategy for Future Research Activity |
今までは第二言語習得や外国語教育の枠組みを参照しながら理論基盤お構築してきたが、今年度は理論基盤の更新によって、主にバイリンガル教育及びマイノリティ教育の枠組みの中でデータ分析を展開していく予定である。 来年度から、「日本高等教育におけるCHL(中国継承語)学習者が受けた家族言語政策(Family Language Policy)を言語機能・言語形態・言語の教育と学習の三つの領域から考察し、どのような家族言語政策が子育ての実践の根底にあるのか、その政策がどのように形成されているのかを明らかにする。」という課題を中心に展開していく予定である。こちらの対象者は今まで調査を続けてきた研究協力者であるため、過去のデータを踏まえながら新たな枠組みの中で研究を進めていきたい。
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