Project/Area Number |
23K12234
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Kobe City University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
矢形 勝秀 神戸市外国語大学, 外国語学部, 講師 (60865179)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 英語教師認知 / 訂正フィードバック / 複雑性理論 / 質的研究 / 第二言語教師教育 / 英語教育 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、新たな評価の観点の導入、対話的でコミュニカティブな授業実施、根拠に基づく教授法の実践という学習指導要領で推進されている教育的概念や理念に主に焦点を当て,英語教師の授業実践における様々な言動について,「なぜそうするのか」という理論的背景や教育理解を質的に解明することを目的としている。Video-cued multivocalインタビューを導入し、教師の経験的・感覚的な理解や解釈に焦点を当てるのではなく,実際の授業映像を見ながらインタビューの問いに答えることで,教師の実践と教育理解の関係をより強固に結びつけながら探究することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、「知識・技能」、「思考・判断・表現」、「主体的に学習に取り組む態度」という評価や「コミュニカティブな授業」など、英語教育で重要とされる側面を英語教師がどのように理解し、どのように実践しているのかを探究することを目的としている。2023年度には研究実施計画の第一段階として、「コミュニカティブな活動における英語教師の学習者への訂正フィードバック」に焦点を当て、教師の理解と実践を研究した。8名の現役中学・高校英語教師の協力を得て、それぞれの授業風景を撮影し、彼らが訂正フィードバックについて持っている理解や信条をアンケート調査とvideo-cuedインタビューを用いて、複雑性理論を応用する形で分析した。 当研究では、英語教師の訂正フィードバックの実践が必ずしも信条と一致する形で現れるのではなく、授業環境におけるさまざまな要因の影響を受けて、むしろ「現れない」ことが分かった。これは、当たり前に行われているとされてきた英語教師からの訂正フィードバックが、少なくとも日本の英語の授業の場ではほとんど行われていない可能性を示した。さらに当研究ではどのような要素が英語教師の訂正フィードバックを抑制する力として存在するのかを探求し、教室における教師の経験的、対人心理的、教授法的、物理的な理解・解釈が複雑に絡み合い、「訂正フィードバックを行わない」という行動に結びつくことが判明した。 このように、英語教育の様々な側面に関して教師の理解・信条と授業実践の繋がりやギャップを探求することは、「当たり前」と見なされてきた現象を見直すことに繋がるだけでなく、教室・授業という時空間の中でどのような現象が実際に起きているのかを明らかにするという意義が存在する。また、そこに教師の理解・信条がどのように関わり、どのような内的・外的な要素が影響しているのかということの解明にも繋がっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
4年間の計画で行なっている本研究は、1年目終了時点の現在、概ね順調に進んでいると言える。2023年度には当初から予定していた1度目のデータ収集(中学校・高等学校の英語教師の授業撮影とアンケート、インタビューの実施)を行った。英語教師のコミュニカティブな活動における訂正フィードバックに焦点をあて、実際の授業動画を用いたvideo-cuedインタビューを行い、訂正フィードバックを与える、または与えないという行為の裏側に存在する理念や先入観を調査した。その結果、教師のフィードバックに関する実践は、自身が持つ教育理念とは必ずしも一致せず、その授業内における様々な対人心理的、環境的、技術的、教授法的要因に影響を受けていることが分かった。 当研究については、第48回全国英語教育学会にて研究発表を行った。その後、学術論文としてまとめ、現在は国際学術誌において査読を受けている状態であり、今年度中には海外での英語教育学会において発表することを予定している。 現在は当研究での成果をさらに発展させるべく、データ収集の際に見つかった課題や改善点を内省、分析し、より効果的かつ効率的な2度目のデータ収集への準備を行なっている。具体的には、先行研究の精査と並行して、研究参加者と再度データ収集の日程を調整しており、また、焦点とする側面(評価の観点など)に関する教師の理解をより正確に捉えるためのアンケート内容の作成を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
4年間の計画の中で2年目となる本年度は、1年目に行なった研究をさらに発展させ、授業内での訂正フィードバックを含む「コミュニカティブな授業実践」だけでなく、「知識・技能」、「思考・判断・表現」、「主体的に学習に取り組む態度」という評価の観点の理解と実践についても探究の幅を広げていく予定である。 具体的なスケジュールは、5月から7月にかけて10名前後の中学・高校英語教員の授業の様子を撮影し、アンケートを実施する。研究者が勤務する大学には現役の英語教員対象の大学院プログラムが存在するため、すでに研究協力の許可は得ている状態である。 研究参加者の都合も鑑みて、8・9月に授業動画を用いたvideo-cuedインタビューを行うことを予定している。データに説得力をより持たせるため、上記の授業撮影とvideo-cuedインタビューというプロセスを10月から2月にかけて再度行う。 その後、データ分析を行い、2026年度には複数の論文としてまとめ、国際学術誌や国内外の学会を通して研究成果を発表する予定である。 データ収集の期間内に余裕があれば、視点計測機器を用いた授業撮影も行い、より多角的なデータを収集することも検討している。なお、視点計測機器を追加購入する必要はない。
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