Project/Area Number |
23K12239
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
姚 一佳 上智大学, 言語科学研究科, 研究員 (20962989)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 暗示的学習 / 複合動詞 / 統計学習 / タイプ頻度 / 意味処理 / 形式処理 / 一括処理 / 分解処理 / 暗示的知識 / インプット頻度 / 第二言語習得 |
Outline of Research at the Start |
統計学習ではタイプ頻度が高ければ高いほど、構造に関する知識が習得されやすくなるとされているが、このような傾向は複合動詞に関する学習実験では検出されなかった。原因の一つとして、何らかの媒介要因が頻度情報に対する被験者の受け止め方に影響を与えたことが考えられる。よって、暗示的学習の効果の生起メカニズムを解明するために、規定要因と媒介要因を同時に考慮した上で実験を行う必要がある。本研究では、暗示的学習の効果に関連する各要因の役割と要因間の交互作用を実証的に解明し、モデル化する。研究から得られた成果は、人間の学習メカニズムの解明と、暗示的学習を支援する教材やオンライン学習システムの開発に貢献できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
暗示的学習の生起メカニズムに関する有力な考えに統計学習説があり、一般的には、学習項目の呈示頻度(=タイプ頻度)が高ければ高いほど、構造に関する知識が習得されやすくなるとされている。本研究では、この点について議論すべく、呈示された刺激情報に対する学習者の受け止め方(=情報処理方式)に着目し、それがいかに呈示頻度と学習効果との関連性に影響を及ぼすかについて実証的に検討する。検討にあたっては、日本語複合動詞(例:食べ歩く)を目標言語項目にし、中国語を母語とする中級日本語学習者を対象とした。本研究の構成は次のとおりである。①タイプ頻度統制条件下における意味的処理への誘導の有無による影響を解明する、②タイプ頻度操作条件下における意味的処理への誘導の有無による影響を解明する、③タイプ頻度統制条件下における分解処理への誘導の有無による影響を解明する、④タイプ頻度操作条件下における分解処理への誘導の有無による影響を解明する。 本研究では、規定要因と媒介要因の2つの観点から暗示的学習の効果を捉える。このことより、暗示的学習の効果の生起メカニズムを包括的に解明することが可能になる。第二言語習得における暗示的学習のメカニズムの解明は人間の学習メカニズムの解明につながる。また、暗示的学習の教育現場への応用が期待されているが、実際の事例をみると、教師は学習材料の効果を十分に把握できず、たぶん効果があるだろうと予測し、選択していることが多い。本研究では、暗示的学習の効果に関連する各要因の役割と要因間の交互作用を実証的に解明し、モデル化する。暗示的学習の効果を精度よく予測可能なモデルが構築できれば、学習材料の効率特性を見極めた上で教材や学習支援システムの開発が可能となり、暗示的学習の外国語教育現場へ活用する後押しになる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
四つの学習実験に使用する学習課題とテスト課題の作成がすでに完了した。また、実験計画および実験材料に対する倫理審査が通った。ただし、倫理審査が終わった時点で学校の休み期間に入ったため、実験参加者の募集には時間がかかった。その関係で、前年度は実験の実施までには至らなかった。本年度より、学習実験をまとめて実施する予定である。よって、現段階の進展状況を「おおむね順調に進展している」と自己評価を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度の上半期にはタイプ頻度統制条件下における意味的処理への誘導の有無による影響を解明する学習実験を行う。2024年度の下半期にはタイプ頻度操作条件下における意味的処理への誘導の有無による影響を解明する学習実験を行う。2025年度にはタイプ頻度統制条件下における分解処理への誘導の有無による影響を解明する学習実験を行う。2026年度にはタイプ頻度操作条件下における分解処理への誘導の有無による影響を解明する学習実験を行う。
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