Project/Area Number |
23K12246
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
上野 育子 立教大学, 外国語教育研究センター, 准教授 (60801793)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | CLIL / ファシリテーション / 心理的安全性 / 深い学び / スキャフォルディング |
Outline of Research at the Start |
ファシリテーションとは学習者がタスクを完了するために、必要な知識、情報、リソースを提供しサポートすることである。本研究はCLIL(内容言語統合型学習)授業内での適切なファシリテーションが学習者の心理的安全性を担保し、言語力や内容理解を促進するscaffolding(足場かけ)が用いられることにより、学習者の深い学びへと繋がることを仮説とした検証型調査である。本研究は大学生がリベラルアーツを英語で身につける授業実践のための指針の一つとなり、ファシリテーション研究ならびにCLIL(内容言語統合型学習)のカリキュラム開発の発展に貢献する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は大学英語授業におけるファシリテーション研究であると同時に、内容言語統合型学習(CLIL)での授業内言語使用と学習者の心理的安全性との関連性を検証する授業実践研究である。日本人大学生がCLIL授業時の授業内言語使用と心理的安全性についてどのような考えをもっているかを調査することで、CLIL授業のためのより良いファシリテーションを検証する。この目的を達成するために本研究では、大きく2つの調査を主軸とする混合研究法を用いて段階的に調査を行う計画である。 本年度については、ファシリテーションについての学際的先行研究を行い、CLIL授業におけるファシリテーション研究に活用できる先行研究を厳選し、本研究の先行研究ならびにCLILカリキュラムのファシリテーション先行研究を構築する計画であった。しかしながらファシリテーション研究については学際的に多岐にわたっており、各領域によってその捉え方が違うことが先行研究を進めることによって分かってきたため、まずは本研究におけるファシリテーションのタームの定義を定め、今後の先行研究を速やかに進めていく予定である。 本年度における進捗として、日本CLIL教育学会の全国大会において研究成果を発表したほか、Peace as a Global Language International Conference 2023で、平和学に焦点を当てたCLIL授業の実践について英語で発表した。加えて、日本CLIL教育学会とCLIL教員研修研究所が共催するワークショップでは講師を務め、教育的実践への応用について幅広い議論を行った。発表活動のみでなく、三修社から『CLIL Business Management』を第一著者として出版することで、CLIL研究の成果を体系的に示すことができたと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は、2024年度から全学的に始まるCLILカリキュラムのために委員会としてのガイドライン作成やセミナー開催準備など、校務の業務負担が増えたため研究時間が一時的に減少し、進捗がやや遅れている。予定していた計画のうち、本来であればこの段階で、学際的なファシリテーションと心理的安全性に関する先行研究のレビューを完了しているはずだが、まだそれにはもう少し時間を要する。一方、量的調査のパイロットは実施済みで、その分析も完了しており、本調査に向けた準備を進めている。今後は先行研究の整理を行い、本調査の実施に向けて準備を進める予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では、今年度もファシリテーションと心理的安全性に関する文献レビューを進める計画である。ファシリテーション研究は、学際的な領域に位置付けられ、多岐にわたる学問分野との関連が見られる。特に言語学分野では、Content and Language Integrated Learning(CLIL)授業での心理的安全性に焦点を当てた先行研究を展開していく。本研究の主目的は、CLIL授業での心理的安全性を支えるファシリテーション戦略を探求することにある。 さらに本調査では、CLIL授業担当教員ならびに受講する大学生を対象に、CLIL授業の全体的なフィードバックを分析するための質問紙を用いてデータ収集を行う。収集したデータは、SPSSソフトウェアを使用して記述分析及び相関分析を行い、条件が整えば重回帰分析も実施する。これにより、参加者のCLIL授業に対するフィードバックの特性を量的に把握する。質問紙の分析結果を基に、次の調査段階で用いる記述式質問紙やインタビューの設計を詳細化する予定である。このプロセスを通じて、さらに深い学術的洞察を得ることを目指す。
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