An Interdisciplinary Study of the history of "Haikai" in Meiji period
Project/Area Number |
23K12270
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 03020:Japanese history-related
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
伴野 文亮 鹿児島大学, 法文学部, 特任准教授 (60865624)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 俳諧 / 資料保全 / 名望家 / 日本研究 / 日本近代史 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、日本の諸地域に遺る文芸関連の歴史資料(古文書・書物・句碑など)を手がかりとして、近世・近代転換期の日本社会における地方名望家の思想と行動の歴史的意義を再検討する試みである。 本研究は、①中部地方を主たるフィールドとした資料調査の実施と資料の収集、②学会における中間的な研究成果の発表による議論の先鋭化、③査読付きジャーナルへの投稿と資料目録データベースの作成による最終的な成果公開の3点を基軸として展開する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、日本の地域に遺る俳諧関係の古文書や書物といった歴史資料を手掛かりとして、地方名望家の俳諧実践の内実とその歴史的意味を明らかにすることである。本研究を通して、地方名望家を日本文化史上に位置付けるとともに、明治以降の俳文学史における俳諧「旧派」の位相を詳らかにする。 2023年度は予定通り、①近世・近代転換期日本において俳諧「旧派」の宗匠として活躍した 名望家(松島十湖、大木随處、道山壮山、三森幹雄など)に関する資料収集と分析結果の公表、②民衆教化のツールとして俳諧を用いた主体である金原明善に関する研究の成果公開に取り組んだ。 ①については、浜松市立中央図書館や東海市立図書館、大垣市立奥の細道むすびの地記念館など中部地方にある資料所蔵機関のほか、日本近代文学館や須賀川市立図書館など他地域の資料所蔵機関で資料調査を実施し、本研究に必要な資料を収集した。特に浜松市立中央図書館では、昨年度収蔵されたばかりの資料群である「野末家資料」の整理に取りかかることができた。以上の収集資料の分析結果については、俳諧カフェゼミなど個別の研究会で報告し、研究を先鋭化させることができた。 ②については、編著『金原明善 日本の〈偉人〉を捉えなおす』を文学通信から出版し、第6章「民衆「教化」と社会「改良」を目指す金原明善―その啓発活動から考える」を執筆した。これにより、摩訶庵蒼山追善句集『しら露集』の編纂を通して金原が民衆教化に臨んでいた歴史像を広く公表することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Covid-19感染症がほぼ終息し、社会の動きが回復することで、当初予定していた静岡・愛知両県を中心とする中部地方にある資料収蔵機関での調査が順調に実施できている。また、研究会での報告も複数回実施できたことで、本研究を先鋭化させつつ着実に進めることができている。さらに、地域に存在した資料に対して、目録作成が少しずつであるが進み、遅くとも再来年度に向けてデータベースの完成に目途が立ちつつある。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、引き続き東海地域の資料収蔵機関で資料調査を実施し、研究に必要な資料を収集する。また、収集した資料の分析も同時に進め、成果を各種の学会や研究会で発表し、2025年度に予定している国際学会での発表および査読付きジャーナルへの論文投稿の準備を始める。同時に、研究成果の地域還元についても、各自治体の公共図書館や博物館と連携してイベントを企画するなどして積極的に取り組んでいく。さらに、現在取り掛かっている資料目録の作成についても継続的に実施し、あわせて再来年度のデータベース完成を見越して解題の執筆に向けた準備もスタートさせたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)