リカード派課税論における税の長期的効果とその意義の検討
Project/Area Number |
23K12455
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 07020:Economic doctrines and economic thought-related
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
若松 直幸 中央大学, 経済学部, 助教 (50847340)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | D. リカード / 動学分析 / 課税 / J. S. ミル / デイヴィッド・リカード / リカード派経済学 / 経済成長 |
Outline of Research at the Start |
補助事業期間の全体において、まず、デイヴィッド・リカード、ナッソー・シーニア、ジョン・スチュアート・ミルについて経済学史の観点から文献読解を行い、税と経済成長に関する彼らの見解を明らかにする。次に、そのようにして示された各人物の見解について数理モデルを用いた合理的再構成を行い、各人物の課税理論を現代的に復元する。それぞれ、2023年度にリカード研究、2024年度にシーニア研究、2025年度にミル研究とまとめが予定されいる。さらに、完成した各研究について、2023年度から2025年度の期間において、国内外での研究報告、海外雑誌への論文投稿を予定している。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、リカード派の課税論における長期的効果について分析するものであり、2023年度は本研究の第一年度であったが、そこではまずデイヴィッド・リカード自身についての税の長期的効果についての研究を行った。これに関して、研究代表者は、リカード課税論に対する従来の比較静学的な研究とは異なり、そこに動学分析を見出せるという考えのもと、カサローサのリカード・モデルに基づいて税の動学分析を行った。当該成果は、2023年6月に'Ricardo and the Origin of Dynamic Tax Analysis'というタイトルでヨーロッパを代表する経済学史の国際会議の場で報告され (The 26 th Annual Conference of the European Society for the History of Economic Thought、リエージュ大学、ベルギー)、当該研究はその後、海外の学術雑誌に投稿中である。他方で、その後、リカードとJ. S. ミルの課税論の関係をめぐる研究を開始し、その成果を2023年9月に'Theoretical Succession from Ricardo to J. S. Mill: The Arguments of Taxes on Wages ' (International Conference on Economic Theory and Policy、明治大学)、'The Growth Paths of Wages in Ricardo and J. S. Mill: The Arguments of Tax Theories' (International Workshop on Classical Political Economy 2024、立教大学)というタイトルで国内の国際会議の場で報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
現時点では、リカード課税論に関する研究、リカードと19世紀の経済学者たちとの課税論の関係について、概ね順調に研究を進められており、研究成果も徐々に出すことができている。引き続き、予定されていた研究を進めていく。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題については、今後以下のように進めていくことを予定している。 第一に、リカードとJ.S.ミルの課税論に関する研究について、2024年5月にThe 27th Annual Conference of the European Society for the History of Economic Thought (ESHET)で報告が予定されている。そこでの報告を終えたのち、論文の修正を行い、当該研究を海外の学術誌に投稿する。 第二に、リカード課税論ナッソー・ウィリアム・シーニアの課税論とを比較する研究を行い、研究報告、論文化を行っていく。こちらについては、2025年度以降の論文化を目指して研究を進めていく。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)