Project/Area Number |
23K12494
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 07050:Public economics and labor economics-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
及川 雅斗 早稲田大学, 高等研究所, 講師(任期付) (30906714)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 政策評価 / 健康 / 健康投資行動 / 健康診断 / 介護供給 / 高齢化 / 特定健康診査・特定保健指導 |
Outline of Research at the Start |
今世紀に入り、日本をはじめとする先進諸国では少子高齢化が益々深刻化しつつある。少子高齢化における喫緊の課題の一つは個人の生活習慣に依存し発症する生活習慣病にかかわる医療費の拡大である。本研究の目的は、日本で2008年に、生活習慣病の予防を目的として導入された特定健康診査・特定保健指導が、個人の健康に与えた影響を、準実験的なアプローチを用いて、実証的・定量的に検証することである。研究に際しては、健診政策導入の費用対効果、並びに、健診政策導入効果の個人の属性による異質性に着目する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、(1)2008年4月に導入された特定健康診査・特定保健指導(以下、特定健診)の導入が中高年者の行動と健康状態に与えた効果と(2)パンデミックが家族間の介護負担に与えた効果の評価を行った。 (1) 特定健診の効果を評価するために、特定健診導入前の健診内容の地域差を利用した差の差(以下、DID)推定を行った。日本では特定健診が導入される以前から健診が広く提供されていたが、健診内容は実施主体により異なっていた。特定健診の導入により、各主体の健診内容が一定程度標準化されることとなったため、特定健診による健診内容の変化には地域的差異がある。そこで、健診内容が大幅に拡充された地域を処置群、それ以外の地域を対照群として、2群の住民の健康状態の変化を比較するDID推定を行った。分析の結果、処置群の自治体では、生活習慣病による外来患者数・外来医療費が減少したことが確認され、生活習慣病に関連が強い脳卒中による入院患者数が減少したことも観察された。処置群では、個人の生活習慣の変化も確認された (2) 健診政策が十分に機能せず高齢期の健康状態が悪化した場合、高齢者は介護を受けることになる。多くの先進国で、高齢者の介護は家族により提供されており、それが介護供給者の健康状態をも悪化させる。本研究では、パンデミックが家族間の介護負担の再分配を生じさせ、介護を必要とする親と同居しない者の心理的健康を改善させ、同居する者の心理的健康を悪化させたことが明らかになった。健診政策により中高年者の健康状態を改善できた場合には、上記のような介護負担を家族が負う必要がなくなり、子ども世代の健康悪化を防ぐことができるだろう。当該論文は健診政策の間接的な価値について検討する材料となり得る。 これらの研究成果をまとめた論文を執筆し国際学術誌へ投稿するための準備をおこなっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね順調に進展しているが、本年度は家庭事情で、学会への参加が十分にできず、研究報告を多く行うことができなかったため、研究に対するフィードバックを十分に受け取ることができなかった。論文自体は完成しているため、論文の質を高めるよう改訂を行なっているという段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
執筆済みの論文については、論研究報告や論文投稿を通して得たコメントをもとに改訂し、国際学術誌での掲載採択を目指していきたい。
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