Project/Area Number |
23K12539
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
高橋 宏承 千葉大学, 大学院社会科学研究院, 講師 (00876972)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | ネットワーク / 情報専有 / 孤立 / シミュレーション / 組織内ネットワーク / ネットワーキング行動 / 組織内孤立 / マルチエージェント・シミュレーション |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、一般的に組織内で生じる負の現象として捉えられている組織内孤立と情報専有に対して、組織構成員のネットワーキング行動がどのように影響するのかを明らかにすることである。ネットワーキング行動とこれらの組織内の負の現象の関係性と、それらの現象が生じるプロセスを分析するため、個人の行動のモデル化に優れたマルチエージェント・シミュレーションを用いて分析する。同時にシミュレーション・アプローチだけでなく、サーベイ調査を通じた定量データも活用し、補完的に本研究課題にアプローチするハイブリッド型の手法を採用する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、組織内・外の他者との相互作用を表すネットワーキング行動と成果(孤立と情報専有行動)の関係を明らかにするために、調査とシミュレーションモデルの構築を試みている。現在、孤立と情報専有を結果変数とした調査設計と情報専有行動にかかわる先行研究のレビュー、仮説導出を終え、調査を行う前段階である。組織構成員が行う情報専有は、多様なタイプ(意図的・意図的でないなど)が存在するものの本研究では意図的に組織内で行う情報専有行動を対象にして、それがどのようにネットワーキング行動によって影響を受けるのかを明らかにするという目的意識のもと研究を行っている。その中で、社会的インパクト理論では、他者の人数や他者との距離、関係性がそれぞれの個人の行動や意識に影響を与えることが指摘されている。また、情報専有行動に関する既存研究では、参照している他者が同じような行動をとっている場合、同様の行動をとりやすくなることが示唆されている。そのため、自身のネットワーキング行動によって生み出されるネットワークの特性が自身の行動や意識に影響を及ぼすことが考えられる。これらの議論を軸に、ネットワーク論の議論を統合し、仮説を導出を行った。導出した仮説を検証するために、既存の測定尺度を活用し、調査設計を行った。孤立についても現在、パーソナリティからネットワーキング行動を推測し、それが孤立という状態にどのように影響を及ぼすのかを検証するためのレビューを行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おおむね順調に進展しているものの、先行研究のレビューや仮説導出の段階で、議論(検証)の必要のあることが出てきたため、そちらの議論(検証)を先に整理・分析し、論文化している。具体的には、ネットワーキング行動の先行要因の検討をまず先に行うことで、今後の調査設計やシミュレーション・モデルの設定の部分の妥当性を高めることを試みている。そのため、当初、予定していたテーマ全体に対する進展という意味では、徐々にではあるものの、進展はしているという状況となる。
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Strategy for Future Research Activity |
現段階で調査設計を終えているため、実際に調査を2024年度に行い、その結果をもとにシミュレーション・モデルの構築を行う。また、孤立を従属変数とする調査の設計も並行して行う。それらの研究プロセスを終えたのちに、研究成果をまとめ、学会発表等を行い、論文の執筆に着手する。研究計画上の変更はなく、当初予定していた手順で研究を進展させる予定である。
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