Team learning from failures in innovation processes
Project/Area Number |
23K12549
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
谷口 諒 明治大学, 経営学部, 専任講師 (90801283)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 失敗からの学習 / チーム学習 / 努力への信頼 / 能力への信頼 / 原因帰属 / 実験 / チーム / 原因帰属プロセス / 信頼 |
Outline of Research at the Start |
イノベーションの実現に向けた試みは,その性質上,多くの場合が頓挫する.既存研究は,そうした失敗からの学習を促す要因に関して豊富な知見を蓄積してきた.しかし,イノベーションの実現過程で直面する技術的な課題に関して,その解決過程で生じる失敗がいかに課題解決,すなわち成功に寄与するかという問題は,メンバー間の相互作用が大いに影響するにもかかわらず,経営学研究においてほとんど注目されてこなかった.そこで本研究は,聞き取り調査ならびに実験手法を用いて,「創造的な技術課題の解決に至るチームと至らないチームの差は何か」を探求する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「創造的な技術課題の解決に至るチームと至らないチームの差は何か」を探求することである。2023年度は、仮説の精緻化、インタビュー調査、実験を行った。 仮説の構築においては、信頼を2つのタイプに分け、チーム学習に対する各々の効果を理論的に考察した。信頼は、相手の意図・努力に対する信頼と能力に対する信頼とに大別される。本研究では、前者が各メンバーの探索量に、一方で後者がメンバー間の知識移転に影響するという仮説を構築した。加えて、既存研究をレビューする中で、前者に関する研究蓄積は厚いものの、後者に関する研究蓄積が薄いということが明らかになった。これは、本研究の新たな貢献の方向性を示すものである。 インタビュー調査に関しては、企業あるいは研究所に勤務する研究者の方々を対象に、研究プロジェクトを推進する中でのメンバー同士のやり取りや困難な課題に直面した際の行動に焦点を当てて聞き取りを行った。サンプルは限られているが、本研究の基本的な想定や仮説と整合的な証言が得られた。 実験については、都内の大学にて、学部生を対象とした実験室実験を行い、計34チームのサンプルを得た。実験参加者は、ランダムに割り当てられた条件下で、他2メンバーとチームを組み、課題にあたった。実験条件は、他メンバーの努力に対する信頼と能力に対する信頼の高低を組み合わせた4条件である。現時点のデータは、サンプルが少ないものの、仮説をサポートする結果となっている。この結果は、2024年度組織学会研究発表大会にて報告する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、仮説の精緻化、インタビュー調査、実験を行った。既存研究のレビューを通じて、鍵概念の整理が進んだことに加えて、新たな理論的貢献の所在が明らかになった。実験についても、計画通りのサンプルを集めることができた。仮説と整合的な結果が得られている点も、研究の円滑な推進に寄与している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も、研究者(あるいは技術者)の方々へのインタビュー調査ならびに学部生を対象とした実験室実験を行う予定である。前者に関しては、これまでインタビューした方々に次なるインタビュイーをご紹介いただく計画となっている。後者に関しては、2023年度と同様の手続きで実験参加者のリクルーティングを進め、実験を行う予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)