Project/Area Number |
23K12558
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 07080:Business administration-related
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Research Institution | Ritsumeikan Asia Pacific University |
Principal Investigator |
篠原 欣貴 立命館アジア太平洋大学, 国際経営学部, 准教授 (50781457)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | inclusive leadership / inclusion / leadership / disability / diversity |
Outline of Research at the Start |
本研究はインクルーシブ・リーダーシップ(IL) のリーダー自身への正および負の影響を明らかにする。近年では、多様性を組織の能力としてどのように活かすか、というインクルージョンの議論が盛んになり、インクルージョンを推進するILがどのように組織やチームメンバーに影響を及ぼすのかが明らかになってきた。一方、ILの発揮がリーダー自身にどのような影響を及ぼすのかに関しては見過ごされてきた。 そこで、本研究ではILを発揮することでのリーダー自身への影響をポジティブな側面だけでなくネガティブな側面にも着目し、質問票調査に基づく定量分析によって明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、インクルージョンを組織において推進するインクルーシブ・リーダーシップのリーダー自身への影響を探求することである。そのため、本年度はインクルーシブ・リーダーシップに関する文献調査を行い、現在インクルーシブ・リーダーシップについて何が分かっていて何が分かっていないのかを明らかにすることを目指した。その結果、インクルーシブ・リーダーシップの効果として、従業員の創造性やエンゲージメントの高まり、従業員の失敗からの学習を促し、これらは心理的安全性が高まることによる間接的な効果であることを整理した。 また、こうした文献調査の結果を踏まえて特例子会社の従業員を対象にインタビュー調査を行い、障害者と健常者がともに働く職場において、リーダーがどのような行動を取り、その結果リーダー自身がどのような影響を受けているのかを探索的に調査した。その結果、リーダーはメンバーへの支援、メンバーとのコミュニケーション、そして人への配慮という三つの特徴的な行動を示していることを明らかにした。こうした特徴は、インクルーシブ・リーダーシップの尺度で用いられている概念と重複している点が確認できた。そして、リーダー自身はこうした行動を取ることで、視野の広がりや人との接し方の変化を通じて、自らの成長を実感していた。一方、リーダー自身へのネガティブな影響については明確には見出すことができなかった。 ここまでの研究結果は、今までインクルーシブ・リーダーシップの影響という点で見過ごされていたリーダー自身のポジティブな影響を示す証拠として理論的意義のあるものである。一方、予想していたネガティブな効果については見いだされなかったため、引き続きポジティブな影響とネガティブな影響についての探求を行う必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画通り、文献の渉猟については順調に進み、さらに定性的な調査を行うことができた。定性的な調査の結果については論文の執筆を行った。レビュー論文の執筆に関しても文献の整理は順調であり、論文の執筆を進める。
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Strategy for Future Research Activity |
既存研究の結果をまとめたレビュー論文の執筆を行うとともに、定性的調査を行ったデータのさらなる分析を行う。とりわけ、組織文化に関するコードがインタビューから散見されたため、追加の分析を行う。 2024年度は定量的調査の準備をする。そのため、質問票の作成とパイロットサーベイを行うための組織を選定する。
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