Project/Area Number |
23K12643
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 08020:Social welfare-related
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
小野 美樹 東京医科大学, 医学部, 講師 (20467864)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2026: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | ヤングケアラー / ヤングアダルトケアラー / レジリエンス / 神経症傾向 / 抑うつ症状 / well-being / メンタルヘルス / 睡眠 / ベネフィットファインディング |
Outline of Research at the Start |
子ども時期に、大人に代わって家族のケアの責任を担うヤングケアラーは身体的、精神的、社会的に大きな問題を抱えている。本研究では、ヤングケアラーのケア内容や睡眠時間、自身の経験をどのように捉えているのか介護の負担感、ベネフィット、自己効力感などの認知的評価と青年期の抑うつ症状、不安、well-beingとの関連について、外的・内的要因、睡眠、生物学的バイオマーカーも含めて包括的に検討し、ヤングケアラーにポジティブ、ネガティブそれぞれに作用する因子探索を行う。さらに子ども時代の睡眠時間とケアの質との関連に着目し、ケア限界点を提言する。
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Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は18歳から25歳までの一般成人に対して実施したWEB調査データを用いて、ヤングケアラー(YC)経験があり現在も介護を続けているもの(現YC群)、現在は介護をおこなっていないもの(元YC群)、ヤングケアラー経験がないもの(対照群)の3群の人口統計学的データ、子ども時代のケア内容、ケア対象、現在の抑うつ症状、Well-beingなど比較し、子ども時代の介護が成人移行期のメンタルヘルスに及ぼす影響について調べた。また、彼らの介護負荷をケア時間で数量化し、子ども時代の介護負荷が成人移行期のうつ病の発症メカニズムについても検証した。 YC経験を有する群(現YC群、元YC群)は対照群と比較して、精神疾患の現病歴(現YC28%、元YC22%、対照10%)、精神科疾患の家族歴(現YC32%、元YC25%、対照10%)と有意差を認めたが、現YCと元YCでは有意差を認めなかった。ケア継続の有無にかかわらず、YC経験がある者はそうでない者よりも青年期の抑うつ症状が高く、心の疲労度の増悪も示された。YCの経験はケアを終えてもなお青年期のメンタルヘルスに影響を及ぼすことが示唆された。 さらに、女性、被介護者が養育者である、ケアを一人きりで行っていることが、ケア継続の有無にかかわらず青年期の抑うつ症状ありの要因となり、支援の重要な指標となることが分かった。 また、子ども時代のケア時間が長時間になると、レジリエンスと神経質性を介して若年成人の抑うつ症状に影響を及ぼすことが判明し、ヤングケアラーの介護負荷の指標にケア時間を調べることの有用性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通りに多数のデータを集め、多変量解析により精神医学にとって重要な所見がえられている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在研究計画を計画通りに推進して、研究成果を得たい。
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