Project/Area Number |
23K12690
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
|
Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
大田原 美保 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (00824632)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
|
Keywords | 米飯 / 炊飯 / 糊化度 / 画像解析 / 米 / 糊化 / 老化 / テクスチャー |
Outline of Research at the Start |
食感は米飯の美味しさを決める重要な因子で澱粉の糊化状態の影響を受ける。炊飯による澱粉の糊化は,米外周部から内部に向けて進行するため,炊飯過程の粒内糊化状態は均一ではない。申請者は一粒を機器で一定厚さに圧縮した米飯粒の顕微鏡観察による画像解析情報から,粒内部の性状を評価する手法(圧縮米飯粒法)を独自に考案した。本研究では,糊化度と相関性の高い画像解析条件を見出し,米粒内の糊化の進行や不均一さなど,炊飯過程から炊飯後までの一連の変化を可視化・定量化する新しい方法を確立する。さらに,圧縮米飯粒法で取得した糊化情報と米飯食感の関係を明らかにする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
食感は米飯の美味しさを決める重要な因子で澱粉の糊化状態の影響を受ける。本研究では,飯一粒を機器で一定厚さに圧縮した米飯粒プレパラート(圧縮米飯粒)の顕微鏡観察と画像解析を行い,糊化度と相関性の高い画像解析条件を見出し,炊飯過程における粒内変化を可視化・定量化する新しい方法を確立する。 今年度は白米について,炊飯途中の米を経時的に取り出し,圧縮米飯粒を作成するための方法を検討した。次に炊飯過程の米飯粒プレパラートを一定条件下の顕微鏡で撮影し,画像解析によって炊飯過程における粒内部の変化の定量化を試みた。さらに画像解析で得た特徴値と糊化度との対応性を検討した。 白米の炊飯において,沸騰3分後には飯が圧縮できるほど柔らかくなり,圧縮米飯粒プレパラートの作成が可能であった。そこで沸騰3分以降について,炊飯中の飯を経時的に取り出して圧縮米飯粒を作成して撮影用試料とした。圧縮米飯粒の画像を多値化して4つの輝度区分(区分Ⅰ:0~43,区分Ⅱ:44~87,区分Ⅲ:88~130,区分Ⅳ:131~255)に分けると,沸騰3分後の飯は粒内が不均一で,粒中央部分には輝度区分ⅠまたはⅡの部分が多く,輝度値は低かった。このことより飯中心部まで糊化が進んでいないことが推察された。加熱終了後の飯の画像には輝度区分ⅢまたはⅣが多くなり,粒内の部位による輝度の違いは少なく比較的均一であった。また,飯の加水量が多い方が全体的な輝度値は高かった。画像の輝度区分Ⅰ+Ⅱ(輝度値87以下)の輝度が占める面積率および圧縮米飯粒の明度(L*値)と酵素法(β‐アミラーゼ・プルラナーゼ法)による糊化度との相関係数は高く,これらの指標によって飯の糊化度を推定できる可能性が示された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の計画は,白米を試料として炊飯中の変化を画像解析,糊化度等で捉えることであった。当初の計画に従い研究を進め,白米においては画像解析の特徴値と酵素法による糊化度との間に強い相関が認められ,糊化度を推定できる可能性が示唆された。しかし糊化度の測定に時間を要したため,テクスチャー測定は次年度に回すこととした。
|
Strategy for Future Research Activity |
2024年度は玄米への適用方法の検討を行う予定である。この際玄米の果皮の扱いについての検討が必要となり,プレパラート調製方法の検討も併せて予定している。また,米飯のテクスチャー測定を実施する予定である。
|