Project/Area Number |
23K12700
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 08030:Family and consumer sciences, and culture and living-related
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Research Institution | Nakamura Gakuen College |
Principal Investigator |
折田 綾音 中村学園大学, 栄養科学部, 助手 (20828173)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 豆ご飯 / 食後血糖値 / 大豆 / 豆類 / 血糖値 |
Outline of Research at the Start |
食後の急激な血糖上昇(食後高血糖)と下降を起こす状態は、血糖値スパイクと称され、近年、心血管疾患の発症リスクとの正の相関が報告されている。これら疾病の発症リスク低減および健康の維持・増進の観点から、食後高血糖の予防は大変重要な課題である。他方、糖質と同時に摂取する栄養素の組み合わせにより、食後の血糖上昇に要する時間や上昇の程度に影響を与えることが知られていることから、本研究では食後高血糖の抑制が期待できる食物繊維の供給源となり得るだけでなく、糖類分解酵素阻害作用を有するファイトケミカルにも富む食素材である「豆類」に注目し、豆類を利用した食後高血糖の予防に有望な主食(食べ方)の提案を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、豆類の栄養成分、機能性、物性(食感)を測定し、それら測定値と豆ご飯のヒトでの血糖値上昇抑制の程度とを総合的に解析することにより、主食との簡便な食べ合わせである「豆ご飯」の食後高血糖予防の食因子を明らかとすることを目的とする。本課題の遂行により、豆類の有用性が改めて明示されるだけでなく、食後高血糖の予防に有望な主食(食べ方)を提示することを目指している。 本年度は、一般的に食される豆類(種や品種、種皮色や粒大の異なる)について、食物繊維などを測定し、栄養成分の観点から血糖上昇抑制に関与する因子の違いを明らかにすることを目的として、栄養成分ならびに粒大の測定を遂行した。試料は、黄大豆(大粒)、黒大豆(大粒・小粒)および黒ささげ豆(小粒)の計4種類を用いた。 1.栄養成分の測定:蒸し豆の糖質は黒ささげ豆が17.1g/100gであったのに対し、大豆では4.9~5.3g/100gであり、脂質は黒ささげ豆が1.1g/100gと特に低い含有量であった。このことから、豆の種や品種により栄養成分の組成が大きく異なることが示された。また、蒸し豆の食物繊維量は、6.9~9.7g/100gであり、当該年度の研究で選定した4種類の蒸し豆を白米飯に添加した「豆ご飯おにぎり」を作製した場合には白米飯と比較して食物繊維が増強できる可能性が示唆された。 2.粒大の測定:蒸し豆の粒大は、小粒の黒大豆と黒ささげ豆、大粒の黄大豆と黒大豆はほぼ同程度の大きさであった。大粒の豆類では小粒と比較して、長径が1.6~1.9倍、短径が1.6~1.8倍、厚さが1.5~2.2倍大きいことが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、豆類による血糖値上昇抑止効果の検討のために、黄大豆(大粒)、黒大豆(大粒、小粒)、黒ささげ豆(小粒)の種や品種、種皮色や粒大の異なる4種類の豆類を選定し、栄養成分ならびに粒大の測定を遂行した。栄養成分は、水分、たんぱく質、脂質、灰分、炭水化物(糖質、食物繊維)、エネルギー、ナトリウムの計7項目を選び、測定した。測定の結果、大豆とささげ豆では栄養成分の組成に差異があり、それぞれの種による栄養学的な特徴が示された。また、大粒に分類される豆類は小粒に分類される豆類と比較して、1.6~2.2倍程度大きく、豆類の粒大には差があることが示された。当該年度の研究で選定した4種類の豆類においては、蒸し豆を白米飯に添加した「豆ご飯おにぎり」を作製した場合、白米飯と比較して食物繊維が増強された主食となる可能性が示唆され、粒大の違いは咀嚼回数の違いに影響する可能性が示唆された。栄養成分と粒大に関する結果は、2024年度中に解析を終え、機能性および物性を測定するための準備を整え、測定を行う予定としている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題では、豆類の栄養成分、機能性、物性(食感)を測定し、それら測定値と豆ご飯のヒトでの血糖値上昇抑制の程度とを総合的に解析することにより、主食との簡便な食べ合わせである「豆ご飯」の食後高血糖予防の食因子を明らかとすることを目的としている。 2024年度は、豆類のファイトケミカルによる消化酵素の活性阻害能(機能性)および物性の測定を行う予定としている。
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