Project/Area Number |
23K12714
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
越智 可奈子 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (50794335)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 医学教育 / 医学生 / 医療面接 / 模擬患者 / AI / 表情解析AI / 音声解析AI |
Outline of Research at the Start |
医学生・医師は医学的知識を身につけるだけではなく、患者様からの話を十分に聴き、身体的・精神的な苦痛を理解し十分に共感した上で診療を行うことが医師患者信頼関係にとっても重要である。医療面接は医学生にとって診断を行うために必要な技能であるが、医学的知識に乏しい早い段階でもトレーニングにより技能向上がみられる他、医学生が適切な医療面接技能を身につけた上で臨床実習に臨むことは必須である。本研究では、医療面接において音声解析システム・表情解析システムを活用した医療面接トレーニング方法の検討を行い、医学生の医療面接実習における効果的な学修方法や教育システムの検討を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
医学生は低学年時に医学的な知識の習得・手技実習を行った後に、国で定められる実技・知識の試験を経て、高学年時に病院での臨床実習を通してより実践的な医療を学ぶ。疾患が細分化・高度化する現代の医療において、医学生は実習開始前に十分な知識や技能をより早期から習得することが必要である。医療面接においては、患者の症状や思いを十分に聴き、診断や今後の治療に円滑に結びつけることが重要となるが、その技能習得に関しては、医学的知識に乏しい低学年時からの学習が可能とされている。そのため、医療面接においては医学教育においては早期教育の有効性が指摘される一方で、客観的指標に乏しいことからその習得が難しい側面もあり、効果的な学習方法や教育システムの検討が望まれる。本研究では、医学生の模擬患者との医療面接実習において、学生自身の省察や模擬患者からのフィードバックの補助的な指標として、表情解析システム・音声感情解析システムを用いて医療面接実習時における感情パラメータの解析を行うことで、医療面接における多方向性フィードバックについて検討を行い、その教育効果の検討を行う。 音声解析システム・表情解析システムはこれまで一般職におけるプレゼンテーション能力や顧客対応能力、職場管理者の人事面での補助的評価にて有用とされておりすでに実用化されているが、医学教育分野での活用例は報告されてない。医療面接において患者満足度に有用とされる“患者への共感性”をはじめとした、医療面接実施時における非言語的な技能はトレーニングによる向上が難しい側面があり、表情解析・音声解析を行うAIシステムによる感情パラメータを従来の医学生へのフィードバック方法に加えて用いることにより、より定量的な客観的評価が可能となり、多方向性のフィードバック効果が期待できると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は岡山大学倫理委員会の承認を得て実施している(研 2208-064)。本研究への同意が得られた岡山大学医学科学生・模擬患者の協力により、医学生が模擬患者と医療面接を実施時に音声録音と表情の録画を行い、音声・表情解析システムAIにより表出パラメータの解析を行った。医療面接終了時に学生はリフレクションシート、模擬患者はフィードバックシートを用いた自己評価・他者評価を実施し、前述の音声・表情解析AIによる表出パラメータとの相関につき検討を行う。現在までに計44名のデータ収集を行なっている。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度に収集したデータをもとに、学生の医療面接における音声・表情感情パラメータの表出傾向を検討するとともに、学生のリフレクションシートによる自己評価、および模擬患者のフィードバックシートによる評価との相関や、医療面接における患者満足度に関連する項目の検討、学生の医療面接実習や自己練習への本システムへの有効な活用方法などを検討する予定である。
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