Project/Area Number |
23K12717
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09010:Education-related
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Research Institution | Fukuyama City University |
Principal Investigator |
田中 直美 福山市立大学, 教育学部, 講師 (80807008)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | ドイツ・ユダヤ思想 / 対話 / 対話理論 / 自己形成 / 共生 |
Outline of Research at the Start |
本研究は対話と教育をめぐる思想史的研究を通して「自己形成と共生を目指す対話実践の理論的枠組みの創出」を目的としている。そのために多様な価値観が併存する社会を生きる子どもたちの自己形成・共生を企図した教育の理論と実践に着目し、その系譜を思想史的に把握することによって、対話を通じた人間形成が有する可能性と課題を明らかにする。検討に際しては、ソクラテス以来の西欧哲学に基づく対話の系譜とヘブライズムの対話の系譜を基調として、多様な価値観が併存する社会を生きる子どもたちの自己形成・共生を企図した教育の理論と実践の歴史的状況および今日的な動向を整理する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、多様な価値観が併存する社会を生きる子どもたちの自己形成・共生を企図した教育の理論と実践に着目し、その系譜を思想史的に把握することによって、対話を通じた人間形成が有する可能性と課題を明らかにすることである。具体的な目的は次の3点である。(1)対話概念の問題点と意義の解明(2)自己形成と共生を目指す対話実践というアクチュアルな課題を哲学的な議論の俎上にのせる(3)西欧哲学に基づく対話思想とヘブライズムの対話思想を教育思想史の系譜に位置づける。 1年目にあたる本年度では、教育を通じた自己形成や共生の実現を目指した対話理論の試みとして、とりわけ20世紀のドイツ・ユダヤ思想の系譜を検討することを主な課題とし、文献の収集および検討を行なった。検討を通じて、自己形成・共生の教育をめぐる思想史を描き出す際に焦点となりうるいくつかの論点を明らかにすることができた。また、この検討に際し、学会発表を通じて国内外の研究者より新たな情報と知見を得られたことも重要な成果として挙げられる。こうした成果をもとに、次年度以降に論文として公開することとしたい。 以上の文献資料の収集・検討・学会発表に加えて、本年度においては、子どもたちの自己形成・共生を企図した教育実践に位置づくものと思われる事例についての文献資料の収集・検討・学会発表も実施した。 これらの成果から、本年度は、(1)対話概念の問題点と意義の解明のための、(2)自己形成と共生を目指す対話実践というアクチュアルな課題を哲学的な議論の俎上にのせるための下準備をおこなうことができたと言える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度においては、具体的な目的3点のうち(1)対話概念の問題点と意義の解明のため(2)自己形成と共生を目指す対話実践というアクチュアルな課題を哲学的な議論の俎上にのせるための下準備をおこなうことができたと言えるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究については、主に次の2点を念頭に進めていく。 本年度に学会発表をおこなった研究の成果についてさらに検討を進め、論文の投稿を予定している。 それにより、対話概念の問題点と意義の一部を解明し、自己形成と共生を目指す対話実践というアクチュアルな課題を哲学的な議論の俎上にのせたい。 また、次年度以降は、具体的な目的(3)である、西欧哲学に基づく対話思想とヘブライズムの対話思想を教育思想史の系譜に位置づけるために、西欧哲学に基づく対話思想の系譜の検討も進めたい。
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