Project/Area Number |
23K12734
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09020:Sociology of education-related
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
都島 梨紗 岡山大学, 社会文化科学学域, 准教授 (70779909)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2026: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | トランジッション経験 / 犯罪・非行の当事者 / 質的研究 / 立ち直り / 社会復帰支援 / 若年女性への追跡調査 / 大人への移行 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、非行を経験した若年女性を主な対象とし、男性中心の「立ち直り」モデルに対し、オルタナティヴな「立ち直り」のあり方を提示することである。本研究は、若年女性へのインタビュー及びフィールドワークを中心とする経験的研究に基づき、対象者を通じてヴァルネラビリティの特性および社会生活を送る際の困難性を見出し、女性への必要な支援を検討するほか、「ケア」と「自立」の関係を理論的に捉え直し、オルタナティヴな「立ち直り」モデルを提示することを目指している。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は犯罪や非行を経験した若年女性を主眼としながら、広く暴力被害を経験した人々への質的調査を通して、被害からの立ち直りのありかたと、他者を介したケアのあり方を捉えようとするものである。 本研究の主な対象は犯罪や非行を経験した若年女性であるが、Marunaが整理するような従来のdesistance研究が主眼とする、「『どのように』desistanceが機能しているのか」を目的としていない。本研究は、刑務所や少年院をはじめとする、施設収容を経験した女性たちが、日々の生活を重ねていくという生活の実践に主眼を置き、彼女たちの移行経験を描き出そうとするものである。 彼女たちの移行経験を描き出すうえで、重要な観点はいくつかあるが、そのうち、本研究ではひとまず暴力被害の経験に着目することとした。先行研究において、DVをはじめとする暴力被害を女性たちが経験していることが描き出されていたからである。実際に、代表者のこれまでの調査でも、暴力被害に関するエピソードを聞き取ることがあった。 犯罪や非行を経験した若年女性については、女性の犯罪者数がそもそも男性よりも圧倒的に少ないこともあり、中々協力者を探すことが難しいが、今年度は新たに数名の研究協力者に出会うことが出来た。次年度以降、本格的に調査を開始し、被害経験を中心に聞き取りを進めていく。また、若年女性のシェルターへの調査のアプローチも開始しており、犯罪や非行を経験した女性に限らず、様々な被害からの立ち直りのありかたについて捉える準備ができたといえる。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究代表者が学期中に所属機関を変更したことで、大学の研究倫理審査過程が遅れたことにより、今年度実質的な調査をすることができなかった。しかし、いくつか調査可能先を見出しており、次年度以降の調査研究の準備を整えることが出来たといえる。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度以降は、具体的に調査を遂行し、若年女性が置かれる暴力的な状況と、彼女たちを支えるケアの在り方について、明らかにする。海外の学会において、暴力被害などをトピックとする研究報告を聞き、さらに知見を深めていきたい。また、学会報告を通して、研究の成果を公表していきたい。
|