Project/Area Number |
23K12772
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09040:Education on school subjects and primary/secondary education-related
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Research Institution | Koshien University |
Principal Investigator |
奥本 陽子 甲子園大学, 栄養学部, 助教 (00965121)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2025: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | シュタイナー教育 / 言語 / 超越 / 教師教育 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、初等中等教育に携わる教師が、生きる意味や価値、その源泉としての超越に関わる言語を形成し、言語との新たな関係を構築するための教育方法論を明らかにすることを目的とする。そのために本研究は、特定の宗教とは一線を画しつつ、意味や価値、道徳の源泉に触れるための言語理論と教育方法論をもつシュタイナー教育に着目し、教師がシュタイナーの言語論をいかに受容し、応用、評価し、意味や価値、道徳について語るための言語を獲得しているかについて分析する。この分析結果をもとに、公教育学校の教師がそのような言語を形成するための方途とその際の課題を提示する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、特定の宗教とは一線を画しつつ、意味や価値、道徳の源泉としての超越に触れるための言語理論と教育方法論をもつシュタイナー教育の教師が、そのような言語論や教育方法論をいかに受容、応用、評価し、教室の中での語りに活かしているかについて分析することで、公教育学校の初等中等教育に携わる教師が、言語の理解を深め、日々の語りに適用するための方法論を明らかにすることを目的とする。本年度は、文献による情報収集や研究者が主催する小学生向けのシュタイナー教育の土曜クラスでの実践をもとに、(1)「超越」という言葉があらわすもの(シュタイナー学校では「目に見えないもの」と言い表される)やその言語化、(2)「目に見えないもの」を語るという行為に関する課題、(3)声・リズム・身振り・暗記の有無、お話の選定などの教室における教師の語りという行為に関する課題、(4)児童生徒との関係性や空間、絵の用い方など語りを成立させる条件、(5)教員養成やシュタイナーの言語論の理解といった教師の学びの経験について検討した。それらをもとに、質問事項の整理、仮説の構築、分析するための手法や留意点など、インタビューを遂行するための準備を行った。インタビューは半構造化インタビューを用い、シュタイナー学校の教師それぞれがもつ超越や言語、語りに関する理解の共通項や違いを明確にしながら、個々の教師ならではの実践や考え方にさらに踏み込んで、明らかにすることを試みる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年は、予定通り、「超越なるもの」について語るための言語について理論的研究をレビューし、インタビューに向けて、質問内容や留意点、分析方法の検討など準備を進めることができたが、教師へのインタビューの実施に関しては、シュタイナー学校の年度末の多忙な時期と重なり、遂行できなかった。そのため、「やや遅れている」を選択した。とはいえ、次年度からシュタイナー学校の複数の先生方からインタビューに関する約束を取り付けたほか、長く担任をつとめ、教員養成に関わる先生を招いて、7月の学会においてラウンドテーブルを行うことを企画しており、遅れを修正することは十分可能であると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
上述の通り、インタビューについての了承を複数の先生方から得ることができたものの、参与観察については難しいことが判明した。次年度は当初予定していたシュタイナー学校とは異なるシュタイナー学校での調査の可能性を探るとともに、より詳細なインタビュー調査を遂行し、参与観察の代替とすることも考えていきたい。これ以外の点については、当初の予定通り、(1)文献研究の継続、(2)受け入れが確定しているシュタイナー学校でのインタビュー調査、(3)学会ラウンドテーブルや発表、(4)論文投稿を行う。
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