Project/Area Number |
23K12825
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09070:Educational technology-related
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
澤山 郁夫 兵庫教育大学, その他部局等, 准教授 (10806194)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2027: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2026: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2025: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 教育工学 / ハードルモデル / とりかかり / 困難 / 学習支援システム / eラーニング / スマートフォン / 注意の集中 |
Outline of Research at the Start |
自己調整学習が前提となるeラーニングの継続が難しい要因の一つに,一度やめた学習を,次の日もまた次の日も自ら再開するという「とりかかり」の難しさが挙げられる。すなわち,日々の学習の「とりかかり」には一定のハードルがあると推察される。この「とりかかり」のハードルの問題について,本研究では複数のハードルを仮定する。そして,どのタイプのハードル越えに困難を抱えている学習者であるかによって,学習者の特徴や適切な支援策は一部異なると考え,これについての仮説検証を行う。また,その結果を踏まえた学習支援システムについても検討を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,eラーニングでの学習の「とりかかり」には複数のハードルがあると仮定した上で,想定されるハードルごとにハードル越えが困難な者の特徴や有効な支援策は,一部異なっていると考える。初年度は,各ハードル越えが困難な者の特徴として推察される事項を検証するための学習アプリの開発を中心に進めた。 また,予備的な検討として,限られたサンプルではあるものの,大学生・大学院生121名を対象に,日頃レポート課題に集中して取り組むために,特に工夫していることや注意していること等を問うWeb調査を実施した。さらに,これらの回答状況と,注意や行動の制御能力の個人差を測定すると考えられるエフォートフル・コントロール尺度(山形ほか,2005)との関連についても検討を行った。その結果,エフォートフル・コントロールの高低に関わらず,「スマートフォンの電源を切る」「なるべくケータイを離す」など,スマートフォンそのものの使用抑制を挙げる者が比較的多くみられ,スマートフォンは注意の集中を阻害する要因として認識されやすい可能性が示された。一方,「周りが騒がしい時はスマホで自然の音などを流す」「好きな音楽を聴きながらする」「歌詞なしの音楽をかける」など,逆にスマートフォンの機能を利用することで注意の集中を試みようとしている者も一部みられた。したがって,一部の学生や状況においては,スマートフォンの機能,とりわけ聴覚に働きかける要素が,注意や行動の制御を支援しうる可能性も示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた学習アプリの開発は,アプリストアから要求される要件の見直し等を受けてやや難航しているものの,予備調査の結果から学習支援システムを開発する上での示唆を得ることができ,この点については当初の計画以上に進展したと考えられるため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き,各ハードル越えが困難な者の特徴として推察される事項を検証するための学習アプリの開発を進める。また,参加者の学習の「とりかかり」の困難度やその性質を診断する別の手法についても並行して検討を進める。
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