Project/Area Number |
23K12833
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 09070:Educational technology-related
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
渡辺 勇士 日本大学, 文理学部, 助教 (20927868)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
|
Keywords | 教育工学 / プログラミング / 幼児教育 / ビジュアルプログラミング言語 / プログラミング教育 |
Outline of Research at the Start |
本研究は未就学児のプログラミング教育についての研究である。まず、未就学児の学びを遊びを通した表現の中で獲得する学びと捉える。そのうえで、未就学児がどのようにプログラムで表現しているかを分析し、その表現を阻害する要因は何か、また、促進する要因は何かを明らかにする。具体的には幼稚園を対象とし、幼稚園児のプログラミング活動における操作のログを採取する。同時に、プログラミング活動の様子の録画も行い、園児の操作や、プログラミングのプロセスにどのような遊びや、表現や、他の園児との喜びの分かち合いがあるか、量的データと質的データを混合させて研究を行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は未就学児の学びに沿ったプログラミング教育を、文化的実践としてのプログラミング教育と捉え、その教育方法と効果を明らかにすることを目的にしている。本年度は研究対象となる幼稚園でデータを取得するための準備、そして、実際のデータ取得の開始、そして、データの分析方法の検討を行った。 幼稚園内のプログラミング活動が行われる教室に、園児がプログラミングしている様子を撮影できるように4台のビデオカメラを設置した。また、幼稚園児のプログラミング活動がどのように行われているか解析できるように、プログラミングアプリに詳細なログを取得する設定をした。同時に、園児がプログラミングしている状況のスクリーンの動画を毎回取得できるようにした。 そして、所属大学内の研究倫理委員会の許可を経たうえで、上記の方法を実際に実践し、データの取得をはじめた。また、一部はまだ途中ではあるが、収集したデータの分析をはじめた。その結果をもとに国際学会(コンストラクショニスム/Fablearn2023 ニューヨーク、アメリカ開催)にてポスター発表を行った。また、情報処理学会論文誌「教育とコンピュータ」へ論文を投稿した。投稿した論文は現在査読結果待ちである。現在わかっていることは、園児はプログラミングをしているタブレットと膨大な数のインタラクションを行っている、ということである。 このように、未就学児がどのようにソフトウェアを利用しているかのログの研究はほとんどなされていないので、非常に価値のある発見である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年度においてデータ取得の方法、そして、データ分析の方法が確立できたため、その方法を2024年度取得のデータに対してオンタイムで適応し、分析を進める。 一方で、様々な理由があり、計画当初に考えていて日本大学附属の幼稚園でのデータ取得は断念している。別の道として、本研究で利用しているプログラミング言語ビスケットを開発している合同会社デジタルポケットと連携し、デジタルポケットがプログラミング言語ビスケットを販売している幼稚園との研究連携を模索している。
|
Strategy for Future Research Activity |
調査対象幼稚園とのコミュニケーションは良好であり、2023年度は年長児の保護者全員に研究の同意書を書いていただき、研究を進めることができた。保護者への対応は2024年度も快く協力していただけると連絡を受けている。そして、学習ログ、また、録画したビデオのデータの分析方法の確立に関しても順調に進んでいる。特に学習ログの取得については、ビジュアルプログラミング言語ビスケットの開発者である原田康徳氏に多大な協力をいただいている。 未就学児の学びに沿った文化的実践としてのプログラミング教育を模索するために、幼稚園年長児のプログラミング言語ビスケットを使った活動の分析を実施した。最初は、園児のタブレットの操作のログを取得し、それを時系列に分析することからはじめた。その中で、園児は大量の操作をしていることがわかった。また、大量の操作をしている一方で、操作をしていない時間があること、そして、操作をしていない時間を境目にプログラムの方向性が変わる可能性が確認している。 今後はこの操作ログと、操作していない時間の園児の様子の録画データとで、園児がどのように文化的実践としてプログラミングを行っているかを明らかにする。この分析方法は他の幼稚園でも適応が可能である。すでにビスケットを使ったプログラミングレッスンを行っている幼稚園を対象にし交渉し、データの取得ができるようにする。 また、幼稚園で対象年齢を広げる準備をしている。年中児、年少児のプログラムの分析をするために、所属する大学の研究倫理委員会にも諮り、2024年度より研究を進められるように努力している。
|