Examination of the influence of arterial baroreflex on physiological and psychological activity on evoking social pain
Project/Area Number |
23K12869
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10010:Social psychology-related
|
Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
伊崎 翼 高知工科大学, 経済・マネジメント学群, 助教(プロジェクト) (00868284)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
|
Keywords | 心周期 / 心臓収縮期 / 社会的痛み / 心拍変動 / 圧求心性信号 / 動脈血圧反射 / 社会的排斥 |
Outline of Research at the Start |
所属する社会集団から無視されたり拒絶されたりすると,社会的痛みという心理的苦痛が生じる。応募者は,血圧を調節する仕組みである動脈血圧反射により社会的痛みは緩和されることを発見した。本研究では,動脈血圧反射が社会的痛みを緩和する機序を明らかにするため,動脈血圧反射は 1) 社会的排斥の検出感度を鈍化させるか (認知活動への影響),2) 社会的排斥の検出に関わる脳領域の活動を抑制するか (神経活動への影響),3) 安静時血圧と社会的痛みとの関連を繋げるか (生理活動への影響) を検証する。得られる知見は学術的新規性・独創性を有するだけでなく,社会的痛みの新しい緩和方法の開発等への貢献が期待される。
|
Outline of Annual Research Achievements |
所属する社会集団から無視されたり拒絶されたりする経験(社会的排斥)をすると,社会的痛みと呼ばれる精神的な苦痛が生じる。申請者の先行研究では,血圧を調節する仕組みである動脈血圧反射を排斥経験中に実験的に誘発することで,生じる社会的痛みは小さくなることを発見した。 令和5年度は,実験的に動脈血圧反射を誘発した場合と同様に,安静時に動脈血圧反射が自然に活性化した場合でも,生じる社会的痛みが緩和されるか検証した。排斥課題にはオンライン上でのキャッチボールゲームであるサイバーボール課題を使用し,参加者に対して投球される頻度を操作することで,排斥状況を再現した。心周期において,心臓収縮期には血圧反射による圧受容器からの求心性信号が増大し,一方心臓拡張期には低下する。そこで,排斥されていることを知らせる手がかり刺激である他者間での投球を,収縮期もしくは拡張期のどちらかに合わせて呈示し,収縮期における排斥手がかりの呈示により社会的痛みが低下するか検討した。加えて,社会的痛みは排斥手がかりに対する注意量と比例することから,刺激への注意を反映する心拍減衰が生じるか検討した。さらに,動脈血圧反射による求心性信号の神経伝達路である副交感神経の活動は,心拍変動 (heart rate variability: HRV) と関連を持つ。そのため,収縮期における社会的痛みの緩和とHRVとが相関するかを検討した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度に実施した実験では,予定していたデータ数(N=40)の収集を完了し,データ処理および解析も終わっている。データから得られた知見は,国内学会および国際学会での発表を予定しており,合わせて論文化を進めている。また,得られた知見を基に,令和6年度に実施する予定の実験計画の修正を行い,「動脈血圧反射が社会的痛みに影響する機序の解明」という本課題の目的により沿った内容へ変更した。以上より,当初の計画に対して,おおむね順調に進展していると判断した。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和5年度に収集したデータより,動脈血圧反射が社会的痛みに影響する機序として,刺激に対して配分される注意量が関わっている可能性が示唆された。加えて,動脈血圧反射が注意量を調節する過程で,青斑核の活動が関与する可能性も示唆された。そのため令和6年度には,刺激に対する注意量を測定するために脳波を計測し,また青斑核の活動と関連する瞳孔反応を測るためアイトラッカーを用いた実験室実験を行う。
|
Report
(1 results)
Research Products
(7 results)