Project/Area Number |
23K12870
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
山路 茜 岩手大学, 教育学部, 准教授 (50814357)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2027: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2026: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2025: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 協働 / 援助要請 / 学級 / 授業 / 関係性 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は,協働的に学ぶ授業への変革が求められていることを背景として,他者に学習に関する助けを求める援助要請 (help-seeking) を安心して行える学級づくりを,観察および談話分析に基づく事例研究を通して明らかにすることである。援助要請は助けを求めた側に加えて求められた側の思考も促す機能をもつが,本研究では援助要請を個人の能力としてよりも,学級における関係性の中で生じる現象として捉え,それが生まれるプロセスを検討して環境や教師の役割の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,協働的に学ぶ授業への変革が求められていることを背景に,学習の援助要請(他者に助けを求めること)を安心して行える学級づくりに向けて,学級内での学習者の援助要請の変化や学習集団としての特徴の変化,それらの転換点における教師の振る舞いを事例から探索的に明らかにすることである。そのために本年度は,1事例目として中等教育学校に入学したての1年生2学級で年間を通した数学の授業映像,グループの音声データを収集した。 データの一部である参与観察後の記録に基づき,次の2点の特徴の変化を表すエピソードが得られた。第1に学習集団として,解を得ると議論を終えることから,1人が早く解を得てもグループ内で粘り強く考えること,他の解法がないかを吟味することへの変化である。第2に関係性として,学級の中で援助の働きを担っていた者が援助要請の働きを担う者へと変化したことである。 当初の計画において本年度は文献研究を中心に進め,フィールドワークの準備をする予定であったが,協力者の条件が整い,フィールドワークを年度初めから開始した。年度末までデータ収集を行ったため,データの整理は十分に進んでいない。上述したエピソードはごく一部であるため今後さらなる分析が必要である。学級において協働的な学習の成立に向けて援助要請が学習者に許容され浸透するプロセスを学術的に明らかにすることを目指す本研究の目的に照らして,関連のある現象が生じた学級の事例を収集することができたといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初は文献研究を本年度中に成果にまとめる計画であったが,後ろ倒しになっている。それは2年目に予定していたフィールドワークを前倒しして行ったためである。年度末までデータ収集をしたため,本年度は成果発表に至らなかったが,1事例として十分なデータを得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
第1に,文献研究の成果を発表に向けてまとめることである。第2に,データの整理を迅速に進め,分析にとりかかることである。学習集団としての変化,個人に着目した際の行動や関係性の変化に着目し,分析を進める。
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