Project/Area Number |
23K12877
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
|
Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
春日 秀朗 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (70760239)
|
Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2024: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
|
Keywords | 家族心理学 / 親の期待 / 現代社会の親 / 中高年心理学 / 親子関係 / 親が抱く子どもへの期待 / 発達心理学 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、親が、自身の期待が子どもに応えられないとき、どのように折り合いをつけ、期待を決着させていく過程を描き出すことを目的とする。多様化が進み、過剰な期待に無理に応えようとしてもたらされる否定的な影響の指摘も多くなされる現代社会において、親は子どもが期待に応えないことを受け入れることが重要である。しかしそれは容易ではなく、受容には何が必要で、どのようなプロセスを経るのかについて明らかにされていない。本研究を通して、従来の価値観での養育が批判されることも多い現代社会において、適切な親子関係の構築に関わる知見を提供することを目的とする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、親の期待に子どもが応えられないとき、親は自身の期待にどのように折り合いをつけ、期待を決着させていくのかのプロセスを描き出すことを目的とする。現代社会において、時には親は、子どもが期待に応えないまま、自身の期待に決着をつけることを要請される。そのためには、親が自身の抱く期待と向き合うことが重要であると考えられるため、本研究課題では親の視点から、親自身や家族、子どもの発達について捉えることを目的としている。 当該年度では学会でのディスカッションや分析方法についての習熟の他、データ収集を始めるにあたり、先行研究レビューや予備インタビューによる中心とした概念整理を行い、本インタビュー調査を開始した。親が子どもに期待する背景には、子どもには幸せになってほしいという気持ちや、親自身が自分の人生に満足がいっていないため子どもに投影するなどの心理的側面や、親の職業や経済状態など多岐にわたり、またその表現方法についても多様であることが研究によって示されている。一方で現代社会における価値観の多様化や複雑化によって、従来の知見をそのまま取り入れることが難しくなっている。期待については特に「親の期待の負の影響」が批判されることが多くなっており、「子どもに期待をしてはいけないという」という思いと「それでも期待してしまう親」という自分や期待することを不安に思い否定的にとらえすぎてしまう親の姿が見られた。そのため本研究では、現代社会における親にとって子どもへの期待がどのように存在するのか改めて問うことを目的とし、インタビューを行い分析中でである。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の計画では当該年度でインタビューを完了させる予定であったが、今後の研究を行っていくうえで扱う諸概念についてより丁寧に扱う必要性を感じ、当初計画よりも時間を割いた。親が子どもに抱く期待に対して影響を与える要因や、親や子どもの発達段階がどのような状態なのか、第何子についての期待を扱うべきなのか、どのような領域の期待に着目するのかなど検討するべき事項が多岐にわたり、またそれらは時代や社会的背景からの影響を大きく受けるため、研究の初段階において改めて検討、確認を行った。
|
Strategy for Future Research Activity |
当初計画より四半期程インタビュー調査が遅れているが、今年度および次年度前期までの研究計画はある程度の余裕を持たせているため、現時点では研究全体における大きな変更はなく遂行する予定である。
|