Project/Area Number |
23K12886
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 10020:Educational psychology-related
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Research Institution | Tokai Gakuen University |
Principal Investigator |
長峯 聖人 東海学園大学, 心理学部, 助教 (10909526)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
Fiscal Year 2026: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 予期ノスタルジア / ノスタルジア / 大学生活 / 期間 / 大学適応 / 動機づけ / 自己 / 未来 |
Outline of Research at the Start |
予期ノスタルジア(anticipated nostalgia)は,現在の事柄について,「将来ノスタルジアを感じるだろう」と予期することであり,実際に将来的なノスタルジアを予測するだけでなく,現在の自己を取り巻く様々な認知や行動への影響を直接的にもたらすことが示されている。本研究では,大学生を対象として(1)予期ノスタルジアが現在の時点における自己認知や対人認知,大学への帰属感を高めるか,(2)大学生活におけるどのような体験・習慣が予期ノスタルジアを予測するか,(3)予期ノスタルジアが大学卒業後のノスタルジアや将来時点における適応に結び付くかという3点について調査と実験により検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は,2つの調査研究(web調査)を実施した。具体的な内容は以下の通りである。 まず研究1-1では大学生を対象とし,日常における予期ノスタルジアの経験しやすさ(以下,予期ノスタルジア特性とする)を測定する尺度の作成を目的として2回の調査を行った(以下,Time 1, Time 2とする)。予期ノスタルジアを特性として測定するにあたり,その対象はイベントではなく特定の期間とし,研究1では大学生を対象とするため大学生活を具体的な対象として設定した。Time 1では予期ノスタルジア特性尺度の原案として8項目を作成した。最尤法による因子分析の結果,1因子解が最適であると判断され,さらにすべての項目が.40以上の高い因子負荷量を示していたため,事前に作成していた8項目すべてを予期ノスタルジア特性尺度とした。α係数およびω係数を算出した結果,良好な値が示された。またTime 1では,予期ノスタルジア特性尺度の構成概念妥当性における外的な証拠を検証するため,複数の外的な変数を測定し相関分析を行った。その結果,すべての変数において想定通りの結果が得られた。続いてTime 1とTime 2の予期ノスタルジア特性尺度間の相関係数を求めたが,おおむね良好な値が得られた。 研究1-2では,研究1で作成した予期ノスタルジア特性尺度が大学生活以外に適用可能なのかを検討するために,教示文のみ変更し,高校生,生まれてから1年以内の子供がいる親,結婚から1年以内の男女を対象として検証を行った。その結果,いずれの対象者においても研究1と同様の因子構造,内的一貫性,および外的な変数との関連が見られた。 これら2つの研究により,予期ノスタルジア特性尺度が構成概念性における外的な側面の証拠,構造的側面の証拠,一般化可能性の証拠および信頼性における内的一貫性と時間的安定性を一定程度有することが示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,申請時に計画していた研究(研究1)を,3つの調査から丁寧に行うことが出来た。研究1-1では,大学を対象として大学生活に関する予期ノスタルジアの生じやすさを測定する尺度(予期ノスタルジア特性尺度)を作成した。研究1-2では,研究1における予期ノスタルジア特性尺度の教示文を変更する形で,高校生,生まれてから1年以内の子供がいる親,結婚から1年以内の男女を対象として検証を行った。これらの研究により予期ノスタルジア特性尺度が構成概念性における外的な側面の証拠,構造的側面の証拠,一般化可能性の証拠および信頼性における内的一貫性と時間的安定性を一定程度有することが示された。研究1における予期ノスタルジア特性尺度の作成は,研究2以降において重要なものであったため,研究1を複数の調査によって丁寧に実施し,多角的な側面から尺度の妥当性および信頼性を検証できたことは,本計画全体において意義のあるものだったと考えられる。以上のことから,本年度の研究は順調に進んだものであり,課題はおおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
採択2年目は,4つの研究を並行して進める予定である。 まず研究2-1として,予期ノスタルジア特性と大学適応に関連する要因との関連について横断調査により検討を行う。研究2-1が順調に進んだ場合には,研究2-2として1年間にわたる縦断調査(内容は研究2-1と同様だが,場合によって追加や変更も想定)の1回目(Time 1)の調査を行う。 さらに研究3-1および3-2として,予期ノスタルジア特性を予測する要因をパーソナリティ特性(3-1)および時間に関連した個人特性(3-2)から検討する。それぞれに関して一度横断調査を行い,それらの結果を踏まえ,場合によっては因果関係を検討するために短期縦断調査を追加で行ったり,調整要因を検討するための調査を追加で行ったりする予定である。 また研究5では大学生活における予期ノスタルジア特性が卒業後の自己に及ぼす縦断的な影響を検討するため,3年間にわたる縦断調査を行うが,採用2年目では,縦断調査の第1回目(Time 1)の調査を行う予定である。 これらの研究については,すべてクラウドソーシング等を利用したオンライン調査によって行う予定である。なお,上記以外にも得られた結果次第で追加の研究を行う可能性がある。
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